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8話

修行はどうやら外でやるようだ、この暑い中外でやるのか…30度ぐらいあるんじゃないか?


夏が嫌いな俺にはとても辛い天気だ。


「ではまずは魔力制御の修行じゃな、意外と危険な修行じゃから気を抜くと死ぬぞ」


死ぬ!?そんなに危険な修行なのか…


魔力制御侮りがたし…


「頑張ります!」


結衣は死ぬという言葉に一切物怖じしていなかった。むしろやる気満々といった感じだ。


思えばこいつは小さい頃から木登りや、泥遊びなど女子ではあまりやらなそうなことも当たり前のようにやってきている。この修行もそれと同じ様な感覚なのかもしれない。


「具体的にはどうやれば出来るんだ?」


「なんか、魔力を体の中にググッと丸めてからドバーッと派手に四散させる感じじゃ、それを繰り返してれば呼吸と変わらないぐらい楽にできるようになるぞ」


ふむ、わからん。


「もう少しわかりやすい説明を頼む」


そんな説明でわかるはずもなくちゃんとした説明を求め

る。


すると…


「あ、こんな感じ?」


「おお、そうじゃそうじゃ!」


見た感じ全く分からないが結衣がなんか普通にできているらしい。


ええー、今の説明でできるの??


「そんなバカな…」


俺の理解能力がないだけか、それとも結衣が特別なだけなのか。


後者であることを祈りたい。


「結衣はちゃんとできてるようだぞ?祐一は出来んのか?」


「出来んのかと言われてもあの説明じゃあ普通は出来ないと思うぞ?」


「なんじゃ全く、祐一はバカなようじゃな」


バカ呼ばわりされたぞ、バカなのはお前らだと言ってやりたい。


この師匠に聞いても分からなそうだし結衣にコツでも聞くとするか。


「結衣、どうやればいいんだ?」


「んーっとねー、なんかこう、グッとして、ドカーン!って感じ!」


大して変わらねぇ!!

ダメだこいつら、もう自力でやるしかない。




結局やっと出来るようになるまで2時間ほどかかってしまった。


「ふぅーー、やっと出来た…」


自分も出来たから思うのだが、結衣と師匠の説明は間違ってなかった。


これを説明するのは確かにグッとして、ドバッとすると言うぐらいしか思いつかん。仮に俺が結衣より早く出来ていても同じ説明を結衣にしただろう。


「祐一、おっそーい!」


魔力制御の練習を繰り返るのも飽きたのか、結衣は暇そうに座ったていた。


師匠にいたっては木の下の日陰で寝ている始末だ。


「悪い、待たせちゃったな。」


「ほんとだよーー」


「次どうするとか聞いてないか?」


「聞いてないよー」


ならこの寝ている師匠を起こさないとダメだな。


くー、くー、と静かに気持ちよさそうに寝ている。


「なんか、起こすのかわいそうだな…」


「そうだね、見てると私も眠くなってきちゃったよ」


ふぁーと結衣もあくびをしだす。


「じゃあ、休憩って事で俺たちも少し横になるか」


「そうしよぉー」


少し横になるつもりがそのまま寝てしまったことは言うまでもない。





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