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現実世界と魔法少女の交流  作者: 藤崎 紫
5/20

魔法少女 店員になる。

気をつけておりますが誤字脱字などがあるかもしれません。ご注意を。


カノンはエーデルが作ってくれた食事を戴き、自分の部屋に入り部屋着になる。

(部屋着はシンプルに紺色のワンピース、十字架の首飾り)

カノンにとってエーデル、セレスと過ごしたお茶会の時間は長くもあるし短くもあった。

内容は家までに話していたこの世界についてや魔法界でのお話(特にカノンの師にあたるエリスと2人の学生時代の話には大いに驚いた。)しかし2人が経験した現代世界での内容には一切出てこなかった。

やはり、経験は自分でするもの。聞くことそのこと自体が課題の違反になってしまうのかもしれないと判断した。

カノンはそんなことを思いながらトランクから1冊のスケッチブックと筆箱を取り出した。

白紙のスケッチブックに今日起こった内容の中で一番新鮮だったことを思い出す。

(一番は先輩魔女たちの出会いかな・・・。)

記憶の中で一枚の形を作り上げると一気にラフ画を書き上げていく。

カノンは魔法界に居た時から、エリスから眠る前に1枚自分の中で衝撃的だったものを絵にすることという教えを受けていた。それが魔法上達の秘訣になると言われ。最初は半信半疑だったが今では日課なってしまってどこに居てもスケッチブックは手放せないものになっていた。しばらくして後ろから気配を感じた。


気づいて後ろを振り向くと何故かエーデルとセレスがカノンの絵を見ていた。

「2人はいつからいらしていたんですか?」

「スケッチブックを取り出して、カノンが瞑想していた辺りかな。応答が無かったから勝手に入ってしまったけど、その点は謝るね。」とセレスは言う。

エーデルは「これ、私たちとの出会った時の1枚かしら?」

「そのつもりで書いていたんですけど、上手くないですよね?」

「そんなことはないよ。むしろここまで私きれいじゃないよ。エーデルはどう思う?」

エーデルは「絵のセンスはあると思う。完成したら額縁に入れて飾りたいくらいに。でもダメなのでしょう?」

「はい。申し訳ないのですが。魔法界でのスケッチブックなので回収対象になると思います。」

「仕方ないわね。諦めましょう。セレス。書いて貰いたかったら 自分で画用紙用意することね。」


「そういえば2人ともどうされたのですか?」

とカノンが首をかしげていると、笑いながらセレスが答えた。

「カノンがどんな寝間着なのかなぁとエーデルと話していて見に来たけど、なんか普通だね!」

「私服が似合っていましたので、寝間着もそれなりなのかとセレスと話していましたのでつい!」

とエーデルが苦笑まじりにカノンに答える。

カノンにはファッションのふの字もない。正直協会に居た頃は協会内がほとんど全てだったため服は二の次だったのだ。

そんなことをカノンが考えていたためか、顔に出ていたのかわからないがエーデルは感づいてこんな提案をする。

「今度私たちのお休みの日に買い物に行きましょうか?その様子だと服あまり持っていないのでしょう?」

「はい、協会に居た頃はエリス先生の部屋と講義室、展望のテラスの行き来が多くてあんまり外には出なかったものですから。」

「決まりだね。楽しみだね。カノンそれから明日のことなんだけど、顔合わせということで少し早めの出勤なのだけどいいかな?朝とか弱くない?」

「大丈夫です。」

カノンははっきり答えて、最後にエーデルが締めくくる。

「それじゃ、朝7時に起きて、その後出勤ということで。カノン、お休みなさい。」

「お休みなさい。エーデルさん、セレスさん。」

2人は部屋を出る。カノンは時計のタイマーをセットしてスケッチブックなどを片付けて眠りについた。



 朝、予定より1時間早く起きてしまったカノンはとりあえず身仕度を調える。

その後洗面台に向かった。そこにはエーデルが顔を洗っていた。

顔をタオルで拭きながら「おはよう。カノン。昨日は眠れました?」

「おはようございます。エーデルさん。お陰様で。ぐっすりでした。」

「それは良かった。セレスが起きたら食事にして。その後お店に行きましょう。」


 セレスが起きて、朝食が済み戸締まりをして家を出た。

お店はセレス達の家から15分。中心街の一角,レンガ造りの外にテラス席、中もおしゃれな雰囲気なお店。

店名にはコーヒーショップ・ポニーと馬のマークが看板に飾られていた。

「店長、いる?セレスだけど。」

セレスがまだ開店前のお店のドアを開けて声をかける。そこには1人の人影が見える。

「おはよう。セレスさん。相変わらず元気がいいね。エーデルさんも今日もきれいだね。そちらの子が今日からお店を手伝ってくれる子かな?はじめまして。ここのオーナーのユーリだ。」

ユーリは優しげな、その中でも暖かみのあるような話し方でカノンの方に手を差し出しながら声をかける。

「はじめまして。カノンといいます。しばらくの間お世話になります。よろしくお願いします。」

ユーリは身長180近くの長身で髪は青白い。顔は少し彫りが髭は顎も口元も不潔でない程に揃えられていて、ダンディなおじさんという印象だ。(セレスからのちに聞くのだが30代前半らしい。)服装はコックの格好だが上はベストを着用していて、いかにもバーのマスターにぴったりな感じだ。

 そんなことをカノンが考えているとセレスとユーリはカノンのお店内での仕事内容で話し合っていた。

「店長、カノンは接客でいいよね?これだけの容姿なら厨房よりかはいいと思うけど。」

「それはセリスさんの意見に賛成するよ。一目見た時からカノンさんにはお客様の相手をお願いして欲しいなぁと思っていたから。でもそれはカノンさんが良ければだけど。」

とセリスと話をした後、ユーリはカノンの方に向いて

「さっきの流れからするとカノンさんには接客を担当して貰いたい。具体的にはセレスさんとエーデルさんから聞いて欲しい。あとこのお店については2人から聞いているかもしれないけど、このお店は喫茶店で朝は9時から開けている。あと2人ほど雇っている。おいおい紹介するね。お店の服はロッカーがあるから後でセリスさんに案内して貰って。何かわからないことやちょっとしたトラブルに巻き込まれそうになったら聞いたり、呼んだりしてね。自己判断で動かないこと。それがここのルールね。」

「接客で構いません。店長。」

その言葉を聞いて、再びユーリは厨房に戻っていった。

いよいよ、次話からはカノンの生活が始まります。無い頭を回転させて展開をまとめていきたいと思うので、スピードは更に落ちるかもしれませんが、よろしくお願い致します。

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