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1分で読める短編シリーズ

身長差

作者: 優木貴宏

私は背が低い。


だから、高いところに欲しいものがあると大抵届かずに諦めてしまうのだ。


今日もいつもと同じように届かずに諦めようとしたとき、後ろからスッと手が伸びてきて


「欲しがったのってこれかな?」


そういいながら私のほしいものを取って渡してくれた。


「ありがとうございます」


お礼を言うとその人は照れながら


「どういたしまして」


と笑顔を向けて、どこかへいってしまった。


スラッとした背の高いその人と私は身長差がすごい。


でも、身長差なんてきっとこの想いには関係ないんだ。


そう思いながら私は欲しいものを取って渡してくれる彼に向かっていつものように笑顔を向けるのだった。

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