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インターネットの闇世界  作者: 椎名 真琴
高等学校中期編
16/37

「高校2年生の終わり」

2015年11月。もう少しで高校生活はラストスパートになる。今思えば…



浅居にいじめを受け…先生に相談し…の繰り返しだったなぁ…と私は回想していた。


浅居はあの後、2週間の自宅謹慎(停学)になったから、私は今、とても平和に過ごせている。

 「まひるちゃーん!お昼食べよ!」そんな柔らかな言葉が私を包んでくれる。柔らかな言葉というより、今までの生活が異常だっただけで、本来はこれが普通なのかもしれない。


ふつうの女子の会話、クラス内の会話。いじめの加害者が居ないだけでこんなにも過ごしやすさが変わるのか…と天国にいる気分で過ごしている。


「まひるちゃん?ボーっとしてたけど大丈夫?」…浅居が居ないもの、大丈夫も何も、今の私には脅威がない。


ちなみに私にとっての脅威…それは「浅居 理人」と「その周りの奴ら」だけ。他の人たちは浅居に従わざるを得なくて、私を無視したり、仲間はずれにしたりしていただけだった。


『人間は悪いほうに流される習性がある』というのは実際の話で、悪い奴らに流されて悪いことをした結果がいじめなどにつながる。今回の私もその1例。


その証拠に、浅居が居なかったらみんな普通に接してくれる。


「まひるちゃーん、おはよう!」 「まひるちゃん!また明日ね!」 「まひるちゃん!遊びに行こう!」そんなやり取りの普通の学校生活を送っているうちに、2月になっていた。


浅居はもちろ謹慎が終わって学校に来ているが、もう何の権力もない。私に関わろうとすると周りの人たちが抑止してくれる。平和だ。


学校の先生も浅居を厳重に警戒し、常に教室に常駐している。そこで何かおかしな言動や行動をしたら、すぐ注意。他の学校もこういう制度にすればいいのに…いじめなんて絶対に起こってはいけない。将来は学校の先生になって、いじめの一切無い学校を作り上げるのが私の夢。


廊下と教室に先生が常駐するシステムならいじめは起こらないはず。でもそれだとプライバシーに関わるかもしれないから普通の学校生活に先生は口出しをしない。そういうシステム。


そうこうしているうちに3月になった。修了式まであと少し。


そして…3月15日。修了式だ。

「みなさんおはようございます。今年度も・・・・・・・」校長の話が始まる。そして話の後半…

「今年度、わが校では前年度に続き、いじめが起きてしまいました。いじめをした人は今、いつ名前が出されるかヒヤヒヤしていると思います。ね?浅居 理人君?」その瞬間、全校生徒1020人の眼差(まなざ)しが浅居に向けられ、クスクスと笑いが起きた。


あの時浅居は恥ずかしかっただろう。私は今まで人前でいじめられて死にたくなったり恥ずかしかったりしたのだから、これくらい妥当(だとう)だろう。



そして…通知表が来た。結果は…


数学は3、理科と家庭科は4、それ以外は5の評定平均4.6だった!進路実現に向けて1歩踏み出せたかもしれない。



3年生でクラス替えだが、また浅居の魔の手が待っている………


                             Step13「高校2年生の終わり」


                 第1章「高等学校中期編」完結

挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)

              次回、第2章「高等学校後期編」開始!

ついに第1章が完結しました!次回から第2章です!これからもよろしくお願いします!

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