少年(?)と少女
説明が毎回雑です。
「…なあ紅蓮。」
『ん? なんだカレン。』
カレン「昔姉さん達から聞いたけど、『紅蓮』っていう名前…本名じゃないって?」
紅蓮『おう。俺の本名は“イブリース=ファイアブラスト・ブラッディレインズ”
…っていうんだけどな、この名どう思う?』
カレン「…長すぎて覚えられない。」
紅蓮『だろ? 過去に出会った奴ら全員同じことを言ってな。師匠も同じことを言って、
俺にこの名をつけた。というわけなんだ。分かったか?』
カレン「あ、ああ…」
契約を交わしてから数日後、二人(※正しくは一人と一匹)は放浪の旅をしていた。
そして現在、先ほどの会話をしながら森の中を歩いている。
カレン「ついでにもう一つ…何かに変化することとかできるのか?」
紅蓮『まぁ…一応できることには出来る、それが何だ?』
カレン「そうか、なら…今すぐ剣に変化してくれ。」
紅蓮『? まあいいが…』
何故に今剣に変われという理由が、紅蓮は良く分からなかったが、
空中で一回転すると、深紅色の剣に変わった。
カレンは剣をつかむと、突然――
カレン「…『スピアレイン』!!」
剣を一振りし、一本の大木に向けて大量の魔力の矢を放った。
紅蓮『いきなり何やってんだあぁぁあ!?』
カレン「なんとなく気配がしたんで、念のため威嚇を…」
紅蓮『念のために威嚇すなああぁぁあ!!!!』
?1「へぇ、気配消したのに気付くなんてすごいね♪」
紅蓮『!』
カレン「…え?…二人?」
?1「え?」
?2「うわぁ!?」
ドサッ
――その時、さっき『スピアレイン』を放った大木から一人落ちてきた。
?2「いたた…」
?1「あ。」
カレン「…さっきの気配のヤツだ。」
紅蓮『…あぁ、一人は気配消せてたけど、もう一人は消せてなかったのか…』
?1「…おーい、大丈夫か~?」
?2「…ああ、大丈夫だ。」
カレン「…お前ら、一体何者だ。」
?1「え、えっと…私は『ルビー』。」
?2「僕は『レナーテ』、君は?」
カレン「…文月カレンだ。」
ルビー「カレンちゃんね。でね、最近この辺で紅蓮色の猫を連れた、
怪しい少女がうろついてるって情報が入ってるんだけど…カレンちゃん?」
カレン「…。」
レナーテ「…あれ?」
カレン「…『フレイム・デリィション』。」
二人の目の前に炎がとんできたかと思うと一瞬で消え、目の前にいたはずのカレンも消えていた。
ルビー「あれ? カレンちゃん?」
カレン「隙あり!!」
頭上からカレンの声がしてとっさに上を見上げると、剣を構えて落下してきている。
二人はそれを難なくかわし、カレンを見た。
ルビー「あらら? 少女っていうのはもしかしてカレンちゃんの事だったのかな?」
レナーテ「じゃあ、紅蓮色の猫っていうのは…?」
紅蓮『俺の事か?』
二人「「え?」」
突然、剣が喋りだしたと思うと、突然猫に変わったので二人は驚いた。
カレン「…剣がしゃべるなよ。」
紅蓮『フッ…これが俺の生き甲斐でもあるのさ♪』
カレン「なんだそりゃ。」
ルビー「…あの二人みたい。」
レナーテ「…らしいな。」
二人はカレン達の会話を聞いて確信した
――目の前のカレンという少女が、情報を寄せられた少女ということが。
ルビー「…カレンちゃん。」
カレン「?」
ルビー「私達と一緒に来てほしい所があるんだけど…」
カレン「…まぁいいか。」
紅蓮『おい…いいのか? これが何かの罠だったら…』
カレン「その時はその時だ、とにかく行ってみるぞ。」
二人はルビー達について行くことにした。
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しばらくしてある建物につき、部屋に案内された。
ルビー「入って。」
紅蓮『カレン、気をつけろよ…』
カレン「…分かってる。」
レナーテ「?」
言われるまま部屋に入ると…