未来への選択肢
気が付けば…私と先輩しか知らない場所に来ていた。
『ここはね…私が気に入ってる場所なんだ。元いた世界みたいで、落ち着くんだよねー
私と、カレンちゃんだけのヒミツの場所! みんなには内緒だよ♪』
カレン「…」
私は…初めて会った頃から、貴方に対してひどいことをしたのに…
『女の子は笑顔が一番! そうでしょ?』
それなのに…どこまで貴方は…
『カレンちゃん、カレンちゃん♪』
カレン「──お人好し…なんですか…?」
「カレンちゃん、カレンちゃん」
カレン「先輩…」
「ねぇカレンちゃんってば」
カレン「!?」
誰だコイツは!! !?(゜Д゜;)!? いつからそこにいた!? 魔法使ったのか!? ※混乱中
「あーやっと気づいてくれたねー…何だろ、この達成感」
何だこの変な人は、一体何なんだ…
「あっごめんごめん。僕の名は『十六夜 月夜美』、さっきから言ってたけど…
君が文月カレンこと、カレンちゃんだね。」
カレン「…。」
知らない人に関わるな、って先輩と紅蓮に言われたからな…よし、スルーだ。
(「最初にルビーとレナーテについて行っただろ」とか、そういうことはナシだ!)
月夜美「うーん、やっぱり知らない人には黙っちゃうよねー。10歳ってまだ
大人の言いつけをちゃんと守る可愛らしい素直な子供だしね。うん。」
カレン「貴方、完全に可笑しい人間の領域ですよ。」
月夜美「僕人間じゃないよ、人型人口生命体だもん!」
この人…先輩の言ってた痛い人だ!! ちょっと距離置いた方がいいのか…?
月夜美「あっ待って、僕『ルビー』って人に頼まれて君に会いに来たんだ。」
…先輩が? こんな変人に?
カレン「…先輩が、何を頼んだんですか…?」
月夜美「うん。用件は一つ…『カレンちゃんを暫く預かってほしい』…ってね。」
カレン「あずかって…?」
月夜美「うーんどうやら彼女、君の事をかなり心配してたみたいでねー。
『折角笑えるようになれたのに…私のせいで、また…』ってね…」
先輩…
月夜美「あ、信用できないなら、その時録ったボイスレコーダーあるけど。」
カレン「なんで録音してるんですか」
ねぇこれほんと最終パート? シリアスパートだよね。ギャグパートに変化してない?
月夜美「…さて、どうするかい? 僕と一緒に来るか…」
カレン「…私は…_____________」
月夜美「…そう、それが君の──」
次回、最終回。