あたしの謙虚ネス
謙虚とは程遠いですが。
テンダネスとハピネスの次の次くらいに大切な
あたしの謙虚ネス
「それならできるよ あたしにおまかせ」
だなんて でしゃばらないで
お呼びがかかるまでは おとなしくしとくのが
あたしの謙虚ネス
このために 日々
能ある鷹が隠した爪の垢を
煎じて飲んでいたんだ
漢方系って苦いから
蜂蜜をたっぷり入れなきゃね
頼まれもしないうちから ひょいひょい
剛腕 敏腕 辣腕をふるってたら
じぶんたちでできることまで
こっちにまわすようになってくるだろうし
助けを求めてくるまで でんとかまえておけば
「あんたたちならできるって
あたしは信じてるから まかせるんだ
ほら やってごらん」
って たんなる奥ゆかしさを超えた
大物感まで 醸し出せる
あたしの謙虚ネス
じっさいは わざわざ出張るのがめんどうだったり
はりきって名乗りをあげといて
失敗したらかっこわるいと
二の足だか二の轍だかを踏んでるだけなのに
それは内緒にしとこう
あたしの謙虚ネス
いくらなんでも ちょっとそこまでは
あたしにも無理だって案件には
こんなときこそ頼りにしてるよって
お鉢だかお甕だかが
とうとうまわってきやしないかって
びくびくしながらも でんとかまえて
それまでは静観してるように見せかけるのが
あたしの謙虚ネス
なるべく、でしゃばらないどこう。