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32、登岐士玖能迦玖能木女

 登岐士玖能迦玖能木ときじくのかくのこの一族は、稀有なる一族である。

 地上で、時を跳躍する技術が開発された時、さまざまなものが原初の果て、終焉の果てへと跳んだ。

 世界の各民族が、原初の果てへ挑戦し、終焉の果てへ挑戦した。

 登岐士玖能迦玖能木の一族もそのひとつである。時の限界に挑んだ。

 原初の果てへの挑戦は、地上の誕生、宇宙の始まり、さらに、原初よりさかのぼる異空間へとさかのぼったと旅行記に記されている。

 終焉の果てへの挑戦は、地上の滅亡、宇宙の終わり、さらに、終焉より先に進んだ異空間へとたどりついたと旅行記に記されている。

 終焉の果ては、宇宙が終わり、異空間になり、物質がなくなり、存在がゆらぎ、旅行者の干渉に抵抗するものを観測して終焉の果てと解釈することもあった。その所為か、終焉の果ての異空間を幻と勘ちがいすることもある。

 終焉の果てにたどりついた証拠に何かわかりやすいものを持って帰るとなった時、それは、木の実と女の子であったという。

 その木の実を登岐士玖能迦玖能木實ときじくのかくのこのみ、女の子を登岐士玖能迦玖能木女ときじくのかくのこのめという。女の子は、細い体で細い顔をした美女であり、性格は意思が強く、平等を好む。

 このことを信じるなら、植物と人類は、物質の崩壊、存在の崩壊よりも長く生きのびる。そして、この木の実は、食べるととても美味しい味がしたのだという。

 このことが意味することは何か。


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