異空間:気持ちの確認
ずっと大好きで心底愛していたからか、アメリカに留学して3週間でもう気にならなかった気がする。
本気だったからこそ、もう次にいきたいと思っていてそのきっかけを待っているだけだったのかなと思うし、それが留学によって叶えられた気がしていた。
アメリカの生活は本当に刺激的だった。
色んな背景を持った人と触れ合う生活は楽しくて、恋愛よりも出会う人の人生などを知っていくのが楽しくて常に誰かと一緒にいる生活だった。
日本人の友達はもちろん、韓国人の友達や南米の友達ができて、パーティーや飲み会などを毎日して朝帰りをする。
学校には午後から行くような生活をしていたので、成績は全然悪かったがそもそも忘れる為という不純な理由で渡米しているのでそこも全然気にならなかった。
1ヶ月過ぎた頃には年下の韓国人と年上の日本人と付き合っていた。
その韓国人の子はムンジといい、CAを目指していて英語の勉強に来ていた。
年上の日本人はカオリといい、ワーホリで来ていて将来カフェを出すという夢を持っていた。
2人と付き合っていてもやはりレイの事を好きだった時の感情を超えていないなと感じていて、これはいつか超えていくのかなとあまり深く考えていなかった。
ただ、自分の中で何かが足りていないなという感覚がずっとあって、
それがなんなのかわからないまま2人と付き合っている状態が少し気持ち悪かった。