夢の中:新しい日々
頭からエミが離れない。
レイに悟られたら終わりだ、一緒にいる時はいつも通りを装っていた。
それでも一人の時はエミとの思い出に浸っている。
手紙、写真、動画、プレゼントなどをずっと見返していたのだ。
そんな中、レイと韓国に旅行に行くことになった。
レイとの海外旅行は楽しくて、その瞬間は他の事には気を取られずレイだけを見ていられた。
韓国旅行は本当に良い雰囲気で終わり、日本に帰国した。
着いてすぐにエミに連絡がとりたくて、エスカレーターを下っている時にスマホを開いてしまった。
いつも画面は下で置いてスマホを見る時は必ず隠すという事を徹底していたはずなのに、今回は早く連絡がしたいという気持ちと海外旅行で少し大きくなっている気持ちのせいで油断した。
レイ:「ねえ、エミと連絡とっているんだね。」
僕:「.....」
レイ:「無理、もう別れよ」
僕:「待って」
レイは今まで見たことのないような表情で怒っていた。
プレゼントした指輪などを空港で投げ捨てて、そのまま一人で帰ってしまった。
そこから数日何度電話しても連絡しても返事はない。
今までそんな事はなかったので、ビックリしたのと同時に本当にマズイと思った。
そして、この時僕の気持ちがレイの気持ちを上回っている事に気付いた。