表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

深海の激情

作者: 水銀

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ア゛ア゛あ゛あ゛あ゛あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛あ゛あ゛あああ

あアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛

ああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

どうして!

どうして!

どうして!

どうして!

どうして!

どうして貴方は行ってしまったの!

私は!

私は貴方にすべてを捧げたのに!

心だって!

身体だって!

貴方を心から愛した!

貴方の望むものはすべて与えた!

貴方だってこの場所を気に入っていると言ってくれた!

それなのに!

それなのになぜ!

なぜ貴方はここから去ることを選んだの!

あぁ憎い。

貴方が憎いわ。

憎くて、憎くてたまらない。

それでも私、今も貴方を愛している。

最初はただの恩義だったわ。

私の友人を救ってもらった。

その恩を返すために私は貴方に会ったの。

でもね。

貴方のことを知るたびに私、貴方のことが好きになっていったの。

他の何も手につかなくなるくらい、貴方に溺れていったわ。

貴方が故郷へ帰りたいと言ったあの日、私は必死で貴方を止めた。

だって離れ離れになんてなりたくなかったもの。

一度ここから離れれば、二度と戻ってくることはできない。

それでも貴方は故郷へ帰ると言った。

だから。

だから私ね。

貴方に禁断をあげたの。

開けてはいけない禁断。

ここと貴方のいた場所では時間の流れが違う。

自分の置かれた状況に耐えられなくなる。

貴方は必ず禁断に触れる。

そんなこと簡単に想像できたわ。

だって貴方は愚か者だもの。

この場所から離れたいと言った愚か者。

すべてが与えられる場所から自ら離れる愚か者。

それに、私は貴方のことを愛しているのよ?

愛に無知は許されないの。

貴方の行動くらい手に取るようにわかるわ。

安心して。

貴方がどんな姿になっても私貴方を愛してあげるわ。

醜い虫になろうと。

恐ろしい化け物になろうと。

何もできない老いぼれになろうと。

貴方を愛してあげるわ。

貴方は私を恨むでしょうね。

でも、しょうがないじゃない。

貴方が悪いのよ。

私の心をこんなに染めておきながら、私の元を離れるんだもの。

ふふふ。

でもね、私嬉しいのよ。

だって、貴方は私を恨むでしょう?

私のことを思ってくれるって意味じゃない。

私は貴方を愛している。

貴方は私を恨んでいる。

形は違うけれど、思い合うことができる。

貴方が死んで骨になったら、貴方が助けた私の友人に、貴方を迎えに行かせるわ。

そしてこの場所であなたと私は毎日愛し合うの。

ふふふ。

怖がることなんてないわ。

だって一人ぼっちになったあなたを毎日愛してあげるのよ。

こんなに幸せなことってないじゃない?

嬉しいわ。

嬉しいわ。


あぁ私。

こんなに幸せでいいのかしら。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ