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命の終わり
雨が降っている
風が吹いている
風が雨を僕にうち付けている、けど、不思議と何も感じない、冷たいとも、寒いとも
ただ、ピチャ・・ピチャと雨に濡れた屋上を歩く僕の足音しか聞こえない。
しばらくすると屋上の端に着く。下を見るとアスファルトの道路が見える。カタそうだ。
けど、やっぱりナニも感じない。おかしいのだろうけど、恐怖も感じないのは有難い。
そして、 タンッ という音と共に
僕は屋上を飛び降りた・・・
自然と頭から落ちていく体制になる。
地面がどんどん近づく。風の音が聞こえる。そして、
地面に衝突した。
痛みもなにも感じない・・・自分から・・・頭からなにか・・・とてもアツイものが・・抜けていく・・・なん・・だ・・・走馬灯・・なんて・・見えない・・・天国・・に・行けた・・・なら・・家族・・に・・・会い・・たい
これが青年の最後の思考だった。