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第1章 闘技大会本戦2日目 Ⅰ



「よし、全員来たな、今日の対戦相手はくじ引きで決めるらしい」


「くじ引き?いつやるんですか」


「それよりカイト、なんでそんなにボロボロなの?」


「いや〜、昨日の特訓で結構張り切ってな〜」


「先生も言ってたけどあんまり無茶しちゃあダメだからね」


「気をつけるよ、、それでくじ引きはいつどこで?」


「入場してからだ」


「ん〜、トーナメント形式じゃないのか〜」


「まぁ、初日は各学科同士が当たらないように調整して、次の日からはランダムでって事じゃない?」


「成る程ねぇ、バカベルトはもう動けるのか」


「当たり前だ」


「ったく、昨日唯一ギリギリの試合だったくせに」


「俺と当たらないように祈っておくんだな」


「なっ、、むしろ当たって俺自身の手でぶっ飛ばしてやるよ!!」


『それでは選手の皆さんは会場へとお集まりください』


「呼ばれたな、行くぞ」


会場へと向かう剣術科。


『さ〜て!今日の対戦相手はくじ引き形式で決めて頂くぞ!!順番は昨日の対戦順で勝った人からだ!』


「てことはおれからか」


カイトが壇上に上がり球体の中に舞う紙に手を伸ばす。


「4番、、」


『カイト選手4番!!』


対戦表の4番のところにカイトの名前が載る。


「てことは俺の対戦相手は3番か」


『続いてどんどん行きましょう!』


『レツ選手2番!!』


『ラゼッタ選手7番!!』


『アルベルト選手1番!!』


『ルフト選手5番!!』


『ホウケン選手10番!!』


『ウォルス選手6番!!』


『リリア選手3番!!』


『ウィス選手8番!!』


『そして必然的にセニカ選手は9番となりました!!』


「セニカがあいつと当たったか〜、、替えてもらえねぇかな〜」


「任せて、わたしがちゃんとシエルちゃんの分まで戦うわ」


「あと俺の分もよろしくな〜」


対戦表は


『2日目』


1回戦: アルベルトvsレツ


2回戦: リリアvsカイト


3回戦: ルフトvsウォルス


4回戦: ラゼッタvsウィス


5回戦: セニカvsホウケン


となった。尚5回戦の勝者は3回戦か4回戦で勝ち残った勝者と戦う事となる。


『さぁそれでは早速始めましょう!!闘技会2日目!!第1回戦アルベルトvsレツ!!舞台へどうぞっ!!』


アルベルトとレツが舞台へと上がる。


「それではこれより闘技会2日目の第1回戦を始める。両者前へ、、始め!!」


アルベルトが開始の合図とともにレツに斬りかかる。


『天昇斬』


横に避けるレツ。


『蓮打』


拳による連続攻撃をレツが繰り出すが、剣でガードした後、後ろへステップバックし、、


『斬破』


『風脚』


バシュン


飛翔する斬撃を風で蹴り飛ばす。


『いきなり激しい攻防が続くが両者実力は拮抗している!!』


「さすがだな、、」


「そろそろ本気できたらどうだ」


『造拳・大蛇の型』


右足をギリギリまで前に出し、姿勢を低くし、左手を腰にあて、右手で蛇の舌を模倣し、蛇の形を体で作る。


『毒舌』


地面を這うように動き、アルベルトの目の前まで来た後、舌を模倣した手でアルベルトに突きを放つ。


わずかに反応が遅れ少し切り傷を生む。


『尾撃』


尻尾を模倣した左足で尻尾で薙ぎ払うように蹴りを放つ。


「当たるものか」


しゃがんで避けるが、、


グラッ


『おっとアルベルト選手!動きが少し鈍いぞ!?』


「なっ、、」


「そろそろ効いてきたか?」


「さっきの毒か」


よろけながらも立ち上がるアルベルト。


「技を受けてなくても、匂いでも毒は回っていた、ギリギリで避けようとしたのがアダとなったな、仕上げだ」


『五束』


アルベルトの体に巻き付き五体の自由を奪う。


「諦めろ、お前にもう勝ち目はない」


『ここでアルベルト選手!!レツ選手の巻き付きにより動けないぃ!!!』


「優勝候補の拳術科は全員この程度か?呆れるな」


「なんだと?っ!!」


『バーニング』


体から炎を発生させ巻きつきを解除させた。


「この程度の毒で勝った気になったとはな」


「なぜ効いてない?」


「耐性持ちだ、、貴族だからいつ殺されるか分からないからな」


観戦に来ている自分の父と弟を睨む。


「終わりだ、、『奥義・黒閃』


後ろに飛んで避けようとするが、闘気を使った加速で瞬く間に背後へと移動し、、、


シュインッ!!


バタン


目にも留まらない速さで峰打ちを入れる。


「勝負あり!!」


『第1回戦勝者は!!アルベルト選手だー!!』


「あいつ調子戻りすぎて調子に乗ってるな」


「おい、聞こえてるぞ」


「聞こえるように言ったんだよ」


「馬鹿馬鹿しい」


「カイト、次出番でしょ?」


「あ、そうだった!」


『続いて〜!!第2回戦リリアvsカイト!!両者舞台へ!!』


「あらぁ、また剣術科が相手〜?」


「安心しろ、俺はあいつより強いからよ」

(新しい戦法でも使ってみるかな)


「へぇ〜」


「第2回戦、、始め!!」


「女だからな、少し手加減した方がいいだろ?」


闘気を足に纏い全速力でリリアの周りの走り出す。


『アイスグランド』


キュルルル


「うぉーーっとと、、いきなりあぶねーな!!」


「周りでぐるぐる回られる方が癪よ」


『アイスジャベリン』


『空中に飛びリリア選手に近づいていくカイト選手にリリア選手の魔法がカイト選手に襲いかかる!!』


『空円斬』


『ストームブラスト』


『ストームスラッシュ』


ビュンッ!!


『グラビティ』


「3倍くらいか」


『ジオスパイク』


地面から土の針がカイトを襲う。


「フンッ」


『なんとぉ!!リリア選手の魔法を闘気で全て防いだ!!わずか1年生にしてこの闘気!お見事です!!』


闘気を全身に纏い針を破壊する。


バゴォバゴォバゴォ


「あら、闘気持ち!?」


「羨ましいだろ?」


「だったら『デヴァイド』」


「体から力が抜けていく、、でも『コンディションヒール』」


「な、光魔法ですって?」


「残念だが俺にステータス異常やデバフは効かないぜ」


「ならこれはどう?」


『ストームプレス』×『グラビティ』


「それは昨日見たな」


『テレポート』


『先日の戦いでロン選手を負かした技をあっさりと回避してみせたカイト選手!!』


「なっ、、」


「終わりだな(ここでいっちょ練習の成果を)」


『烈拳』


((バカヤロウ!!女だからって手加減しすぎだ!!))


((え?))


ブォンッ


「え?」


「あれ?」


『おっと?カイト選手、技が不発か?』


風が吹いただけであった。すぐさまリリアは距離を取る。


「今ので決めるべきだったわねぇ」


『複合魔法・ミルストーム』


水と風の渦潮球体となってカイトに襲いかかる。


『おぉぉっとこれは客席にも被害が出るかもしれないぞぉ!!魔法障壁の展開を!!』


すると客席の前に立っていた人達が魔法障壁を発動させた。


「やらかしちまったぁ〜、やべぇ、どうしよ」


((おいカイト!落ち着け!あの渦の中心に魔力の集まりが見える!そこを狙え!))


((狙うったってどうやって!))


((魔闘気を使えばなんとかなる!))


「くそ、、一か八かもう一度試してやる」


目をつむり闘気と魔力を集中させる。


「こんなとこで絶対負けられねぇ」


((よし!最初の部分は完璧だ!後は押し出すタイミングだ!!))


『烈拳』


ブォンッ!!


技は発動したが、相手の威力に押し殺される。


「なにをしたかったのか分からないけどお終いねぇ」


『カイト選手が魔法の破壊を試みるが失敗〜!!』


((クソ!ダメか!!))


「こうなったら飛び込んで直接渦の中心に入れてやる」


((無茶だ!闘気を技に集中させてる分体がもたないぞ!))


「このまま何もせずに負けるよりマシだ!!」


バシャン!


ヴォォォォッ


(くっ、予想以上に回転が早い、、)


『なんとぉ!!自ら魔法の中へと飛び込んだ!!』


すると渦の中から岩が飛んでくる。


(岩も入れてきやがったのか!?入ってからが辛いなこれは、、もうさっきの一発でテレポートの分の魔力もねぇ、とにかく今は息がもってる間集中だ)


「まだ諦めてないのねぇ」


更に渦の回転を早める。


(よし、今だ!!)


カイトが技を放とうとした瞬間、、


((馬鹿野郎!左だ!!))


(なっ!!)


「ゴポォ」


血の混じった泡が飛んでいく。


「よし、、これで終わりね」


「カイト、、、お願い」


セニカの手に力が入る。


...


.......


(っ!!あぶねぇ!一瞬とんじまった!!)


(俺がさっきのでやられたと思って渦が弱まった、今がチャンスだ)


(さっき岩が当たる直前に練っていた分はまだ維持できてある)


(これが本当に最後のチャンス!!)


「オガァアア!!(オラァア!!)」


ズバァンッ!!


ピキっ


ミルストームを貫通し、魔法障壁にヒビが入る。


「なんですって!?ミルストームが、、」


『なんだ今のは!!カイト選手が何かをしてリリア選手の魔法を破壊した上に、なんと魔法障壁にヒビを入れたぁ!!』


「ゴッホ、、ゴホ!!」


「カイト!!」

「にーに!!」

「いけぇぇぇ!カイト!!」


「ハッ、、あんだけ応援が嫌だったけど、、今聞くと力出るな、、」


リリアも魔力を使い果たし、空中から降りてくる。


「いくぜ、、『斬破』」


横に避けるリリア。


ガクッ


膝をつくカイト。


「私の勝ちねぇ」


リリアが避けて足がついた瞬間。


ビリビリビリ!!


『どういうことでしょうか!!避けた先にはカイト選手の魔法があらかじめ設置されていたのかぁ!?』


「ガァッ、、」


バタン


「ハァハァ、そうだ、最初に走った時につけていた、名付けて、刻印トラップだ」


「勝者!カイト!!」


『第2回戦!!見事勝ち抜いたのはカイト選手だぁぁ!!』


「「「ウォーー!!」」」


「何が起きたんだ!?」

「魔法障壁に穴にヒビが入ったぞ!」


「ハァ、、危なかったーー!」


「なんだったの?今の技?魔法障壁にすらヒビが入ってたし」


「セニカにはまだ早いかな、、」


「よくやったな」


「ふん」


「次はお前とだなバカベルト、、決着つけてやるから覚悟、、」


バタン


「気絶しちゃったね」


「ふん、不甲斐ないな」


「まるで昨日の誰かだな」


「ふふっ」


「、、、、」


「医療室に運ぶ、お前たちはここで見ていてくれ」


「「はい」」


カイトを抱え、ヴァイスは医療室へと向かっていった。









































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