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第1章 帰還命令



次の日の朝。セニカと教室の前で会い、教室に入る。


ガヤガヤガヤ


ガラガラ


シーン


「ん?」


「どうしたのみんな?こっち見て黙って?」


「やっぱりさぁ、カイトたち付き合ってんでしょ?」


ロンが肘を机について聞く。


「なんで急に?」


「だってお前たち同じタイミングで教室入ったのはいいけど、2人とも髪切ってんじゃん」


メルトが指を指してつっこむ。


(あ、、髪切ってたの忘れてた)


「ちげーよ、たまたま偶然同じ日に切っただけだろ?そんなデタラメな事言ってんじゃねーよ」


「へぇー?本当のところはどうなのよ?セニカー?」


「え、え?た、たまたまだよ〜」


ジリリリリリッ


「ほら、着席しなさい!出席取るわよ!」


チャイムが鳴り、ジル先生が教室に入り、何とか逃げ切れたカイトとセニカであった。


「今日から2週間、授業をお休みして、闘技会に向けての準備や訓練期間とするから、みんな気を引き締めて頑張りなさいよ!」


「もし仮に誰かクラスで優勝出来たら何かしてくださいよ先生〜!」


「いきなり言われても困るわねー、でももし優勝出来たら何かご褒美を学園長の方から用意してもらうわ!何か候補があったら聞くわよ」


「そりゃ、みんなで豪邸とか貸し切ってパーティーとかだろ!」


グレイルが手を挙げ候補を出す。


「いいね!美味しいものをいっぱい食べたいわ」


タリカも乗っかる。


「でも闘技会終わったら絶対ヘトヘトだろ?だから疲れを癒す所に連れて行って欲しいかな」


メルトが違う候補を挙げる。


「結構欲しいものあるんだねあんた達、、、」


「それだったら全部入れたらいいんじゃね?」


カイトも候補を挙げる。


「幾ら何でもそれは、、、」


ジルが困った顔でカイトに言う。


「みんながあげた候補を簡単に全部纏めて出来る所って言ったらー」


「「「言ったらー??」」」


「リゾート地とか?」


「「「それだ!!!」」」


「旅行よ旅行!!」


ソロカがはしゃぐ。


「流石だな!」


「確かにリゾート地なら挙がった候補の全てが出来るな」


「でも、お金とかものすごいかかるんじゃないのぉ?」


ロンの一言でみんなが黙る。


「まぁでも、こんなにすごい先生達が在籍しているし、貴族生徒の親から出る特別援助金とか色々考えたら蓄えはめちゃくちゃあると思うぞ」


カイトが学園の収入の解説をする。


「ま、まぁよくわかんねぇけど、出来るんだったらリゾート地がいいよな!?」


「ま、まぁ、まだあんた達は優勝してないんだし、また優勝してから話を決めましょ?ね?」


ジルが少し汗を垂らして落ち着かせる。そしていつもは1科目授業をするが、闘技会に向けての強化期間なので着替えて、2年生の訓練場へと向かう。


「それでは今日の訓練を始める」


ヴァイスの号令とともに訓練が開始される。今日の訓練は昨日と同じく、ただひたすら2倍の重力空間の中で色んなトレーニングをするだけで終わった。


「ふぅ、この2日でだいぶ慣れてきたわ」


「結構慣れればさほど問題ないね」


「1週間後からは3倍に引き延ばすが、今の状態がしんどい奴は2倍で留まらせる、闘技会までもう時間はない、できない奴は置いていかれる覚悟でいろ、分かったな?解散だ」


「「「ありがとうございました!」」」


「結構師匠も気合入ってんな」


「やっぱり自分の教える生徒が優勝したら嬉しいんじゃない?」


「頑張らないとな」


「そうね」


昼のファミルの授業まで1時間と少しの休憩時間ができたカイト達。その間カイトとセニカはヴァイスに頼んで訓練場を借りる。


「先に3倍の方試してやる」


「それじゃあわたしが調整するね」


最初の30分はカイトが重力空間でトレーニングする。


「だぁぁぁ、、腰痛って〜、来週にはここまでいくんだろ?結構きついな」


「それじゃあ次はわたしね」


「あんま無茶すんなよ、マジでしんどいから〜」


セニカと交代するカイト。


(にしても偉いよな、女の子でこんなに汗水垂らして頑張って、、、そういえばセニカが五星目指す理由とか聞いてなかったよな)


ふとセニカのことで疑問が浮かんだカイト。そしてしっかり30分耐えきった後、シャワーを浴び終わったセニカに質問する。


「何で五星目指してるかって?」


「そうそう、あんまり深くまでちゃんと聞いたことないなーって思って」


「んーとね、実はわたしカイトと同じで冒険者目指してるの」


「え?そうなの?」


「そうそう、小さい頃に元冒険者だったお婆ちゃんの話を聞いていつか旅に出て見たいなぁーって思ってたの、だから本当は五星になる事が目標じゃなくて、一人前の冒険者になるためには五星ぐらいには強くならないといけないと思って、この学園に来た時に立てた目標なの」


「そうだったのか、でもセニカの家って貴族だろ?親父さんとか反対しないのか?」


「一応家を継ぐのは兄さんがいるから大丈夫だけど、まだ話した事ないの、多分両親的には何処か身分の高い貴族に嫁いで欲しいと思うけど、そんな自由じゃない生き方は嫌なの」


「ほぉ〜、男らしいな、まぁ大丈夫だろ!もし反対されたそん時は俺が連れ去ってやるから!」


「、、、」


「俺変な事言ってるな」


「連れ去るって結構危ない考え方だよ」


「そうだな」


「アッハハ、冗談だよ!嬉しいよカイト、ありがとう」


「確かに危ない発想だな、、、」


「いや、、冗談だよ、冗談」


そうこう話している内に魔法修練場に着いた。


「ラゼッタもルフトもボロボロじゃねーか」


「どうしたの2人とも」


「いやさぁ、昨日言ってた先生に槍持たせる話あったじゃん?」


「俺とラゼッタで今日先生に無理矢理持たせた訳よ、そしたら!!」


「ひぇぇぇ!」


ラゼッタが失神する。すぐさまルフトが駆け寄り、、、


「どうしたラゼッタ!くそ!思い出して失神しやがった!カイト!回復魔法を頼む!」


「やだよ、変な芝居はいいから早く説明しろ」


「とりあえず、槍を持たしたら本当に人が変わって、練習量がいつもの倍キツくなったんだよ!」


「た、大変だったね2人とも、、」


「セニカたん慰めてー」

「ついでに俺も〜」


ルフトを軽く蹴り飛ばす。


「だからそんなにボロボロだった訳か」


「本当に死ぬかと思ったんだから、あのまま続けてたら嫌でも闘気が出てくるってレベルよ」


「それは大変だったね、よしよし」


「あぁぁぁん、セニカたんマジ天使〜」


(この世界にもそんなセリフ存在してたんだな、、てかそもそもこんな世界だったら天使ぐらいいそうだけどな)


「取り敢えず大変だった事は分かった」


ジリリリリリッ


授業開始のチャイムが鳴るが、先生がいつまで経っても来ない。


「珍しいな、教員室に行って聞いてみるわ、待っててくれ」


『テレポート』


スッ

「こらー!学校内で魔法使っちゃダメでしょ?」


「あ、ジル先生、ちょっと急用ですいやせんね」


「次からは気を付けなさいよ?まったく」


ガラガラ


「すいませーん、ファミル先生はいらっしゃいますかー?」


*「ファミル先生?君はー?」


「剣術科のカイトです、午後の魔法の授業にファミル先生が来ないので来ました」


*「聞いていないな、一応学長室に行って聞いてみてくれないかね、ファミル先生についてだったらあの方が一番詳しいはずだよ」


「学長室って何処にあるのでしょうか」


*「ここを出て、左の廊下を真っ直ぐ行ってから、突き当たりの右の階段を上がったら目の前にあるのがそうだよ」


「分かりました、探してみます」


教員室を後にし、言われた通りの道を辿ると学長室と書かれた看板があった。


(ここが、この学校で一番偉い人の部屋か)


トントントン


*「入りたまえ」


ガチャ


「失礼しまーす」


*「おや?君は?」

「あら、カイトくん」


「1年剣術科のカイトです、授業の時間になってもファミル先生がいらっしゃらないので、、、ってファミル先生?」


「どうしたの?」


「いや、授業始まってますけど、、、」


*「言ってなかったのか?ファミル?」


「言ってなかったって何のことですか?」


*「実はファミル先生は今週限りで学校を辞めないといけなくなったのだ」


「え!?なんで急に!?」


「実はね〜、他のエルフの人達に私の居場所がバレたみたいで、この前学園宛に手紙が来てね、帰らないとエリュードと戦争を起こすって言ってるのよ、それでこの国から帰還命令が出てね、困ったものだわ」


「でも先生認識阻害とかでバレないんじゃ、、」


「エルフは識眼って言って、物を識別できる眼を持って生まれてくる子がたまーにいるのよ、それを分かった上で色々小細工もしてみたんだけど、向こうの眼の能力が多分予想以上に高かったのかしらね」


「じゃあ俺たちこれから誰に魔法を教われば、、、今更先生よりも凄い人見つからないでしょうし」


「安心しなさい、1年くらいしたら帰って来るわ、今回は流石に私もやり過ぎたし、適当に王位を継承したらまた帰ってくるわ」


「でもその間、何にも練習できないですよね?」


「大丈夫よ、ちゃんと練習メニューは考えてあるわ、向こうに帰るまでにはちゃんと伝えるわ」


「本当に帰って来れるんですね?」」


「必ず帰ってくるわ、約束よ、それじゃあ授業に戻りましょ」


「はい、、あ、失礼しました学園長先生?」


「あぁ、精進するように」


ファミルがカイトの肩に手を置く。


『テレポート』


「「「うぉぉぉっ!」」」


セニカ達の前に現れるファミルとカイト。


「どうしたのカイト?ちょっと暗い顔しちゃって?」


ラゼッタがカイトの様子を見て尋ねる。


「実は、、」


「私から言うわ」


ファミルは学長室でカイトに説明した通り、故郷に帰らないと行けなくなった事を伝える。


「そっか、、後1週間しか教えてもらえないのか」


「ごめんね、セニカちゃん」


「なんか寂しくなるよな、せっかくラゼッタも入ってきて、少し賑やかになったと思ったらこんな事になるなんて」


「そうね、、」


「何より俺は先生に優勝した所を見て欲しかったよ」


「本当に1年したらちゃんと帰って来られるんですか?」


「今のところは半々ね」


「そっか、帰ってくるまで待つしかないのか」


「取り敢えず、残り1週間、闘技会までは2週間、頑張りましょう?」


「「「はい」」」


そして今日も個別の訓練がはじまった。


「今日も新しい魔法を教えるわ、前回教えた刻印とクローンはひたすら使って練習すれば後は大丈夫よ」


「今日は何を教えてくれるんですか?」


「今日教えるのはね、闘気を練る魔法」


「闘気を練る魔法?」


「えぇ、闘気って実は人間族の間では身を守る気という風に教えられるわ、しかし魔法に闘気を上乗せする事で耐性どころか技の威力も上がるの、だから闘気とても不思議な物で未だにその謎は解かれていないの」


「って事は、もしかしたら闘気は身を守る物だけじゃないって事ですか?」


「もしかしたらの話ね、なにせ私もこれを知ったのはたった2年前なの」


「結構最近ですね、何故誰も今まで使って来なかったんですかね」


「私も見つけたのは本当に偶然よ、試しにやってみたら、こうなっただけで最初は土魔法の壁を硬くするくらいにしか使った事がなくて、魔法に闘気を上乗せできるなら土魔法だけじゃないって思い始めて火属性魔法に上乗せしたら分かりにくかったけど少し威力が上がっている事に気が付いたわ」


「って事はこの闘気に魔法を上乗せする技術は先生と俺しか知らないって事ですか?」


「プラスで他の3賢王の2人にも教えたわ」


「そういうのって情報共有するんですね」


「私が発見出来なかった魔法とかも教えてもらってるからね、ていうか3賢王は私含めてみんな知欲が凄いからね、だから最初カイト君が見せてくれた雷魔法はとても驚いたわ」


「まだまだ発達途上なんですね、魔法も」


「無限の可能性が秘められていてとても素敵だと思わない?」


「少し唆られますね」


「フフッ、もしかしたらカイト君にも3賢王の素質あるかもね」


「からかわないでくださいよ!早く教えてください、もう」


「やり方は簡単よ、魔力を練る時に闘気も中に混ぜる感じ、そして属性をつけて後は放つだけ」


「こうか?」


『フレア』


ボォン


「おぉー!確かに威力が上がった感じはするな」


「闘気を込めれる上限もあるわよ、あんまり込めすぎると魔力が闘気で乱れちゃう事があるから軽く込める感じよ、もう一回やってごらんなさい」


『フレア』


ブウォン!


「うぉっ!!」


「それが込めれる闘気の限界ね、技の威力が上がってその分威力を上げるために使う魔力を節約できるわ。今の感覚を覚えておくといいわ」


「はい」


「そして便利な光魔法を教えてあげるわ」


「お!光魔法ですね、適性があるのに使える技のレパートリーが少なくて困ってたんですよね〜、どんな魔法ですか?」


「って言っても、ヒールなんだけど、本来ヒールは傷を回復するのに使われる魔法だけど、実は体の表面の傷だけじゃなく、魔力をさらに集中させる事で内側も回復できるのよ、例えば筋肉とかね」


「あぁ〜そうかー!!筋肉ってそういう風に付いていくの忘れてたー!なにせ筋トレした事なかったからなー」


「これが出来れば筋肉を付ける時間の効率が格段に上がるわ」


「それはいいこと聞きましたね、具体的にどうやるんですか?」


「傷口は表面にあるから直接見えて治そうと意識するだけで治るのだけど、内側は見えないから、トレーニングで自分が酷使した部分に強く集中して使えば治っていくのが感じられるわ」


「試しに、重力場で負荷のかかった足腰にヒールをかける」


『ヒール』


「おうおうおう、少しだけ感じ取れます!これでトレーニングも捗るな!」


「あんまり無茶し過ぎるのはダメよ、筋肉もかなり繊細だから、やり過ぎると逆に力も弱くなるからね」


「詳しいですね、筋肉について」


「まぁ一応実験してたからね」


そしてそのまま1週間ファミルによる個別授業で多くの魔法を取得したカイト。


〜1週間後〜


「それじゃあ最後にみんなこっちにおいでなさい」


カイト、セニカ、ルフト、そしてラゼッタはファミルの前に出る。


「今からあなた達に最後の授業として、特別な物を差し上げるわ。正直とても貴重よ。本来ならあなた達が2年生に上がってから渡そうと思っていたけど、状況が状況なのでね。これで他の生徒にかなり差をつけられる筈よ」


そう言ってファミルは手のひらサイズの四角い透明の器を4つ取り出した。器の中にはどれも同じ白く光る光の玉がある。


「何ですかこれ?」


「これは私が長年かけて探し出した上級精霊よ」


「「「精霊!?」」」


「最上級精霊では無いのだけれど、ちゃんと育てれば、かなり強くなりはずよ」


「これが先生の言ってた練習メニューですか?」


「正直考えたのだけれど、思いつかなくてね、お詫びと言っちゃなんだけど、どうせ渡すって決めていたから、これを授けるから大事に育てるのよ」


「これは流石にヤバイよね!」


「確かに、精霊ですらめったに出会えないのに、上位精霊とかどうしていいか分からないよ」


「取り敢えず、今から契約しましょうか」


「契約はいいですけど、どれがどの精霊か分からないですか?」


「私見つけた時からこの状態だったからね、正直私もどんな精霊が出るのか分からないわ」


「でもどうやって育てればいいんですか?餌とか何あげたらいいか分からないし」


「それは契約すれば分かるわ、それじゃあ契約する順番を決めましょ」


「俺は最後で大丈夫だ、残り物には福があるっていうし」


「じゃあわたしは1番最初がいいな」


「あたしじゃあその次ー」


「俺は何番でもいいよ〜」


セニカ、ラゼッタ、ルフト、カイトの順番で選ぶ。


「じゃあこれで!」


セニカが選んだのは、1番左の器だった。


「それじゃあ契約するわ、手を容器にかざして魔力を注いでみなさい」


「あっ、、」


セニカが硬直する。


「ん?どうしたんだ?」


「契約中よ、あなたの番になったら分かるわ」


「終わりました」


少し経つと我に帰ったセニカ。


「何があったんだ?」


「やってみたら分かるよ」


セニカの番が終わり、ラゼッタとルフトも終わる。


「次はカイトくんよ」


手をかざし、魔力を注ぐ。すると突然頭の中から声が聞こえてくる。


*「おい!俺様と契約したいって奴はお前か?」


「え?あ、はい」


*「なんだ〜?キョトンとして、精霊と話すのが初めてなのか?」


「すげぇー、どうやって直接頭ん中で語りかけてきてんだ?」


*「俺様ぐらいになるとこのくらい朝飯前よ、ところでどうするんだ?契約するのか?しないのか?」


「するする!もちろんするよ!名前はなんて言うんだ?」


*「俺様にはまだ名前はない」


「そうかー、でもどんな姿してるか分かんないから付けにくいな〜」


*「俺様にはまだ姿もない」


「んじゃいつ見れるんだ?」


*「少なくとも俺様が誕生するまでは見れない」


「いつ誕生するんだ?」


*「契約してから3日だ、だから早く決めろ」


「んじゃ名前はその時に決めようかな、契約してくれ」


*「よし、それでは今から契約の儀をする、その前に質問だ」


「なんだ?」


*「もし入れ墨つけるとしたら何処がいい?」


「何で急にそんな質問を?」


*「取り敢えず何処がいい?」


「んー」


身体中を見回す。


「肩かな」


「契約は終わった、3日後にまた会おう」


「何の話だったんだよ!」



「おかえり」


「なるほどな、みんなも精霊と喋ったんだな?」


「え?喋ってないよ」


「喋ってないのか?」


「あら?おかしいわ精霊は基本最上級精霊しか喋られないのだけど、、」


「普通に一人称が俺様だったんですけど」


「わたしは、ただ頭の中で綺麗な光が見えたから、見惚れてたら契約が終わったわ」


「あたしもよ」

「右に同じ〜」


「って事は〜?最上級精霊だったりして〜??」


「それはないと思うけど、誕生してから聞いてみればいいじゃないかしら」


「そうします」


「「「、、、」」」


「それじゃあ、少しの間だけどお別れね」


「絶対帰ってきて下さい」


「わたし達に魔法を教えられるのはこれからもファミル先生だけです」


「帰ってきた時には先生に見合うだけの男になってみせます、だから帰ってきたらつきあっ!!」


バチン!


「あたしはみんなより先生と過ごした時間は少ないですけど、先生の事凄い尊敬してます、必ず帰ってきてください」


「ありがとうみんな、必ず帰ってくるわ、闘技会必ずこの中の誰かが優勝するのよ?頑張ってね!」


「「「ありがとうございました!!」」」


こうしてファミルは4人の生徒に最高の土産を置いていき、故郷エルグランドへと帰っていった。




「そういえばカイトあれ渡した?」


「あ!忘れてた!先生!」


「ん?」


「これ渡すの忘れてました!」


セニカに言われ、カイトが急に何かを思い出した様に急いでファミルの後を追い、何かを渡す。


「あら綺麗なペンダント」


カイトが渡したのは、革の紐の先に白、赤、黄緑、黄色が各色混ざった石のついたペンダントだった。


「俺達がが魔法で作ったペンダントです、先生には与えてもらってばかりなのでちょっとしたお返しをみんなで考えて、全員の魔力が込めたのを分かる様に4つの色の付いた石を1つに纏めたんです」


「とても嬉しいわカイト君、ありがとうね!」


最後にハグをされて後ろから殺意と嫉妬の気配を感じたカイトであった。

















































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