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序章

初めまして、銀二郎です。初めて小説を書いたのでとても下手、、かなり下手ですが。小学生が作文書いてるわー程度のハードルで見て頂けると幸いです。厳しい言葉とかはガラスのハートなので砕け散ると思いますのでお手柔らかに、、、これからもよろしくお願いします!


俺の名前は平崎斗真、大学を一年留年し、おまけに就職活動をせずにアルバイトをしている、24歳のほぼ自宅警備員だ。俺はいつものように家でダラダラとゲームやネットで時間を潰し、お腹が減れば弁当を買いに行き、寝て、また同じ事を繰り返して、つまらない人生を過ごしていた。そして今日もいつもの様に...



カタカタカタ



カタカタカタ、カチ、カタカタカタカタ


カチャ

『Mission Complete‼︎』


「フゥ、、やっと勝てたーーー!」


「ったくなんでこんなに弱い味方と一緒のチームなんだよ」


「迷惑だっつーの、やめろよゲーム」


グゥゥゥ


仲間、と言うより足手纏い達を攻略に導き、伝わりもしないのに暴言をモニターに吐き散らす斗真。


そして攻略の緊張がほぐれた後、空腹感こそ感じない物の体が栄養を欲し、送られたサインに気が付く。


(そろそろご飯くうかー)


ご飯を食べるのは腹が減った時か、お腹が鳴ったとき、生活リズムなんてものは考えていない。重い腰を上げ、冷蔵庫へと向かい中身を確認するも何もない。


「あーめんどくさいなー、、買い置きしてた弁当もうないじゃん」


めんどくさがりながらも朝食(夕食)を求め、4日ぶりに外に出てコンビニに向かうと、ガラの悪い3人組がコンビニの前でたむろしていた。


(ヤンキーってなんでコンビニの前でたむろするんだろうな、まるで光に集まる虫みたいだな)


(あーあ、こんなくだらない奴らにはなりたくねーな)


(てか俺もコイツらと同類みたいなもんか)


(いや俺は人には迷惑をかけない、ていうか興味がないから関わらないんだ、一方コイツらは、自分の人生がつまんねーからか知らねーけど、人を巻き込みつまらなさを紛らわしている。最低だ)


(まぁどうせ人生なんか死ぬまでのただの暇つぶしなんだよなー)


聞きたくもない下らないヤンキーの会話を右から左に流しながら、コンビニへと入る。


ピロリロリロー


「っしゃいませー」


(何食べよっかなー)


(あっそういえば今日週刊誌の発売日か!立ち読みしてから帰ろ)


そう言って週に一度の楽しみである週刊誌を手に取り、楽しんでいる事数分後...



「テメェ!、舐めてんのかこの野郎!?」


(んっ?)


突如店内に響いた怒号に意識が持っていかれ、声のする方を見てみると先ほど外にいたヤンキーが店員に向かって怒鳴り散らかしていた。


「申し訳ございません、本日は売り切れとなってしまいましたので、また日を改めてお越し頂きますようお願いします」


状況は簡単に説明すると。列に並んでレジを待っていると。自分の番でタバコがなくなってしまったのだ。ただそれだけであの様子である。一見怒っているようにも見えるが、どこか様子がおかしい。


(はぁ、、まじでうるさ)


逸らされた意識を再び漫画に集中するも、耳に障るうざったい声の所為で気にしたくないのに、半分くらいの意識がレジに向いている。


絵を見て、セリフも読んでいるが、一個前に読んだセリフは次のセリフ読んでる時には既に忘れている。


そして何故か唐突に先程店前でたむろしていたヤンキー達の会話を思い出す斗真。



===


「そういえばよ!この前、この店で俺の知り合いが適当に難グセつけて、キレたら店員の奴らびびって土下座までさして、タバコをタダでもらったしたらしいぜ」


「ギャハッ!それ昔木崎さんがやった時、ワンカートン貰ったらしいぜ?」


「マジぃ?後でやってみようぜぇ」



===



とまぁ聞こえたのはここまでである。因みに店にいるのが1番最初に話していた細身のヤンキーだ。


(あぁ〜、さっき言ってたことやろうとして適当になん癖付けたんだな)


(変にこっちに関わってこないなら関係ねーけど)


すると突如、斗真の真後ろにある陳列棚で様子をずっと見ていた女子高生が慌てて携帯を出して、何処かに電話し始めた。


「ん?」


しかし運悪く、後から入ってきたぽっちゃりヤンキーに見つかってしまった。


「おいお前?今慌ててレジ見ながら誰に電話したんだよ?あぁ?」


「どうしたんだー?ナンパかー?」


「コイツ今慌てて店員の方見て電話してたんだよ」


「マジ?ねぇ君?何してたのさ?」


ぽっちゃりに続いてロン毛のヤンキーも店内に入り、急に目の前で止まって女子高生の方に歩み寄ったぽっちゃりに続き、女子高生に威圧しながら質問した。


「あんた達には関係ないでしょ?」


気を強く保ち言い返すも、携帯を握っている手は少し震えている。


「おいお前ら!こっち早く来いよ!手順が違うだろ!?」


レジの方で店員にキレていた細身がぽっちゃりとロン毛の方に小声で近づきながら打ち合わせと違う事をしている2人に詰め寄る。


「コイツ多分お前がキレてるの見て、サツ呼んだかもしんねーぞ?」


「は?おいテメェ?殺されてぇのか?」


女子高生「あ、あなた達がしてる事は、犯罪ですよ!」


「だとしたらテメェに何の関係があるってんだ?」


「ちょっと外でよっかー?ね?」


女子高生に詰め寄ろうとする細身の前に出て、ロン毛が女子高生の肩に手を置いた。それらのやり取りを背中で感じながら、店員の方を見てみると自分が助かりホッとしつつレジの横にある小部屋の中へとそそくさと逃げていった。


自分は助けてもらっておいて、その子がいざピンチになると知らん顔をする。所詮世の中はこんなもんだと思う斗真。自分さえ良ければ他人なんてどうでもいい、世の中に対し少し幾度怒りを覚えた事か。


しかし成長していくにつれ、斗真もその一人であった。そしてロン毛が女子高生に肩の手を弾かれた途端、腕を掴み始めたと同時に嫌な予感がして、何を血迷ったか、見ていた週刊誌を棚に戻し店を出ようとしたのだ。


この行為が今の状況では普通ではなかったため、一気に視線がこちらに向く。そしてその嫌な予感は当たってしまった。


「おい!どこに行くんだお前?」


細身に肩を強く掴まれ面と面を向かうよう引っ張られた。


「ただ帰ろうとしただけです」

(最悪だ)


自慢ではないが、平崎斗真は生まれてこのかた人に対して怖いと思った事はないのであった。なぜ?と聞かれても本人にも分からないのだ。


そのせいで普通はヤンキーなどに絡まれたら普通は目をそらすのだが、斗真は目を見てしまうため、舐められてると勘違いされ、よく中学の頃はクラスにいたヤンキーにボコボコにされイジメられていた。そして今回も同じように目を合わせてしまい、勘違いした細身は...


「なんだ?舐めてんのかお前?」


「もうコイツでいいんじゃね?正直俺、女ボコるのちょっと抵抗あるんだよねー」


「バカ言ってんじゃねーよ!コイツも同罪だ、外連れて行くぞ!」


と何故か斗真も連れて行かれる事になってしまったのだ。店を出ると人気のない公園に連れて行かれ、なぜかそこにもう2人ヤンキーがいたのだ。


「おせーよ!何してたんだよ!ってか誰だその2人?」


遠くから僅かにシルエットが見える2人、左のヤンキーは少し身長が低く、文句を垂れながらこちら側に歩き出し、右の体つきのいいヤンキーは吸っていたタバコを地面に捨てた後、低身長の後について来た。


(!?なんであいつが?最悪だ)


それから徐々に2人の姿が露わになってきた途端、2人のうちの1人に見覚えがある事に気がついた斗真は、瞬時に思い出した。


「ん?あれ〜?お前どっかで見覚えがー、、、誰だっけな〜」


筋肉質のヤンキーが斗真を見るなり、考え込みながら俯いている斗真の顔を覗く。


(頼むから一生思い出さないでくれ)


一瞬あごをつきだして、思い出させないように少し小細工を入れたが…


「とうまだ!とうまじゃねーか!お前とうまだよな!?」


(気づかれた。終わりだ)


「知り合いか?」


「知り合いも何も、俺によくイジメられてたもんな?とーまっ?」


細身が筋肉質に尋ねた所、嬉々として答える筋肉質。


ポン


そして斗真に近づき肩を組まれた瞬間、ひさしぶりに悪寒を感じた。今まで忘れていた中学の頃に筋肉質から受けた数々のイジメを思い出す。


廊下ですれ違うたびに殴られたり、ストーブの上に手を無理やり抑え込まれたり、根性焼きを首に付けられたりしたが、一番酷かったのが当時斗真が大事にしていた、亡くなった母親の手作りのマフラーを目の前で焼かれた事だった。


斗真は焼かれている間、筋肉質の仲間に押さえ込まれていて、何もできなかった。そしてそこから記憶が飛び、気がついたら筋肉質だけが血まみれで倒れていた。


後日学校の先生にイジメを報告したが、先に手を出したのが悪いと言われ、逆に相手にかなりの重症を負わせたことを謝らされた斗真。その時初めて人に対して絶望感を抱いた。そのせいでなぜ殴ったのか理由を説明する気にもならなかった。


それ以降斗真に対するイジメは止んだが、他の生徒にイジメが行き、イジメられてる生徒にお前のせいで俺がイジメられたんだと言われたがそんなの斗真の知った事ではなかった。「俺がイジメられてる時に知らん顔してたやつがよく言うよ、殴り返せば?」とだけアドバイスをあげそれ以降シカトをした。そして話を戻すが。


「知らなねーよ」


とだけ言い肩の手をどかした。


ボゴォッ


!?


すると突如なんの前触れもなく頬に強烈な衝撃が走る。


殴られたのだ。久しぶりの感覚だった。にしても人に殴られた時ってこんな感覚だっけ?思いつつ筋肉質を見ると、思ってた以上に鍛え抜かれた体をしていた。中学の頃は斗真と変わらない体格をしていたが、ここ10年で筋肉をつけていた。


「悪りぃけど、コイツ俺にくんない?中学ん時の借りまだ返せてねーんだわ」


「いいけど、あんまやりすぎんなよーこっちは楽しんどくから」


と言い、他の4人は女子高生を囲うように覆いゲスい笑みを浮かべながら体を触り始めた。その中で細身はカメラを回し始めた。


「おい、どこ見てんだ?」


ドスッ


腹に蹴りを入れられ息が思うようでできない。それから何回も反撃しようとしたがあっさり躱され、向こうの反撃を食らう。だれがどう見ても一方的である。そして女子高生の方は、服を無理やり剥がされはじめた。


「なんだ?そんなに向こうが気になるのか?」


「ハァ、ハァ、お前、まだこんなくだらない事やってるのか?もう捕まらない年齢でもないぞ?」


息を整えながら、軽く脅してみたが。


「そんなのいちいち考えてねーよ、おら、立てよ」


「一応言っておくけど、警察にはもう通報してあるから、早く逃げた方がいいと思うぞ。ここに来る途中サイレンの音も聞こえたし」


サイレンの音はハッタリだ。それに警察の方も賭けである。コンビニからここまでの距離は大体歩いて10分、こんな人気のないところ来るかるかどうかも怪しい。


「くだらねぇ事ほざいてんじゃねーよ!!マジで殺すぞお前!?」


(ダメだハッタリなんていちいち気にしてない。これだからヤンキーはめんどくさい)


女子高生「キャアアアア!!!!」


そしてここに来るまで震えて大人しくしていた女子高生がとうとう恐怖が最高潮に達したのか、突如叫びだした。


「おい!黙らせろって!」


「ちょっ!暴れられると優しくできないぞぉーっと!」


少し焦った4人は暴れる女子高生を押さえつけて、暴れても誰も助けに来ないと言うも、それでも暴れている。


今度はそれを見ていた筋肉質の隙を突いて、顎に向かって思いっきり殴ろうとしたが気づかれて、逆に顎に一発もらい脳が揺れ、そのまま倒れこむ。


「んぐっ、、」


そしてそこからひたすら殴り続けられ意識が朦朧としている中、女子高生の方に目がいく。


ロン毛が卑しい笑みを浮かべながら、制服のスカートの中に手を差し伸べようとする。


「ちょっと待て」


「なんだよ今いいとこなんだよぉ、邪魔すんなよ」


「ちょっといいこと思いついたわ」


「えーーーー、何すんだよ?そんなきしょく悪りぃ顔して」


「まーた、変なこと思いついたのー?こういう時っていいことじゃないもんなー」


「この女をコイツに犯させようぜ、そんでさ、コイツが何分でイクか賭けてみねぇか?」


「最低だな」


「えー!!俺この子結構タイプだし自分で喰いたいんだがぁ?」


「まぁそう言うなって、今度高級ソープ奢っからさ」


「ちっ、、モフモフランドのエミちゃんじゃなきゃ許さねぇぞ?」


「わぁったって!」


そう言って筋肉質の提示した条件を渋々承諾し、肩を組む2人。



「んっ、、、」


(あれ?何してたんだっけ?口の中がジャリジャリする.....そういえば公園で......アイツを殴ろうと...!!!)


そぐに状況を思い出し、目を開けると筋肉質が斗真の前で座り込みながら、後ろのヤンキー達と談笑しながら、起きたカイトに気が付いた。


「お?気づいたみたいだな」


「女の子は...どうした?」


無意識に気にしてもいない事を聞く。


「ここにいるぜ」


と言い、後ろの方から低身長のヤンキーが女子高生を無理やり連れてくる。号泣しすぎて目は赤く腫れて、体中の痣がどれほど抵抗したかを物語っている。遠くであんまり見えてなかったが、かなりひどい状態だ。もうコンビニで見た気の強そうな感じはもうない。


「クソ野郎だな、お前ら、、、寄ってたかって、女子1人を相手にみっともねぇ」


「やだなー俺たちまだ何にもしてないのにー」


「テメェのせいでこっちはお預け食らってんだぞ?」


「まぁ今からお前とコイツにこの場でセックスしてもらうから」


「クソ野郎共が.....」


そして連れてこられた女子高生はまた泣きわめき暴れ始めた。


「ったく、いちいち暴れんじゃねーよ!!」


ボゴォ


そしてそのまま顔を殴られた後、そのままぐったりと倒れ、そして目があった。



「...た.す..けておね...が....」


....


...........


(そんな顔で見んじゃねーよ、そもそもお前が電話したのが悪りぃんだろ?)


(弱いくせに、いっちょ前に偽善ぶって人助けするからそうなんだよ)


(なんで俺がお前の巻き添え食らって、こんな目に会わなきゃいけないんだよ)



誰にも迷惑かけないよう生きてきたつもりなのに、母は病気で亡くなって、その後父も後を追う様に病気で亡くなり4つ離れた妹と俺だけが残った。


それが小学生の頃の出来事だった。父方の両親は早く亡くなったため、母方のあばあちゃんに引き取られたが、中学に上がる前に、お婆ちゃんも亡くなった。


あちこちで親戚を探したが断られ、行き場を失った斗真達は孤児院に預けられた。あれだけ可愛がってくれた親戚に断られた時はかなりショックだった。


今思えば所詮は血が繋がっただけの人間。その時斗真は妹は自分が大事に守ってやろうと思った。


しかしそんな妹は孤児院で知り合った悪い友達とばっか付き合い中学に入りグレ初めた、そんな妹を俺は見限って面倒を見なくなってしまった。


(俺が助けてほしい時に誰も助けてくんなかったくせに自分だけ助かろうとする。世の中そんなクソ野郎しかいねーんだよ)


(何でこんなクソ野郎がバカみたいに生きてて、優しい母さんと父さんが早くに命を落とすんだよ。この世の何もかもが嫌いだ。こんな不平等な世界に生きてる奴ら全員、、)


(全員死ねばいいのに)


ヨロヨロと立ち上がり逃げようとする斗真。


ジャリッ


下を見ると斗真のペンダントがちぎれ落ちた。それは、妹が生まれた時に病室で撮った家族の写真だ。


それを見た瞬間、当時の事がフラッシュバックする。


.....


.............


『斗真、もしすずが誰かにイジメられたり困っていたら助けてあげんだよ!あんたはあたしの立派な子供なんだから!』


『でも僕、ママみたいに強くないもん』


『じゃー、もし母さんが誰かにイジメられたら斗真はなにもしないのかい」


『イジメられないよ!だってお母さんカイジュウよりも強いもん!パパが言ってたもん!』


『アイツゥ....帰ってきたらぶっ飛ばしてやるぅ、、』


『でも、このまえパパが、もしパパがダメになったらママを守るんだぞってこの前約束したから、2人は僕がまもるよ?』


『キャ〜斗真〜ほんっと可愛いねぇ〜やっぱりあんたはあたしの大事な子だよ〜大丈夫!ママもすずや斗真を虐める奴がいたら再起不能になるまで叩き潰してやるからね!』


『ママ....パパを虐めてる時の顔になってるよ..』


....


.............


(なんでこんな事今になって...)


(そういえば母さんとそんな約束してたっけ、、すずのこと守ってあげるって)


それなのに大好きだった母さんや父さんや婆ちゃんが死んで。


親戚に見放されたくらいで。


先生に助けてもらえないくらいで。


妹が悪い奴らとつるみだしてくらいで見限って。


(俺はずっと自分が一番辛い思いをしてると思い込んで。逃げてたのかもな)


(はぁ、、ごめんな母さん)


(今までたった一回しか出来なかった約束破って、、)


(今からでも遅くないかな?今度こそこれから約束をちゃんと守っていくって、すずだけじゃない、困っている人も、出来ればだけど、、)


帰ったらすずに連絡しようか


そうだ、母さんのあの言葉なんだっけ?俺が好きだったあの言葉...


よく泣いて帰ってくるときにかけてもらったあの言葉.....





『へこたれんじゃないよ斗真!!!』




....


.........


「おい、お前ら」


「なんだ?聞こえねっゴフッ!!!」


斗真は近づいてきた細身の喉を不意打ち殴った後、すぐ近くにあった砂場の砂を掴み筋肉質の顔に投げ、後ろにいた残りのヤンキーにも投げた後、目に入った砂の所為で動けなくなっている筋肉質顔に膝蹴りをする。


そして後ろにいた筋肉質1番近くにいたぽっちゃりの顔を思いっきり殴った。人を殴ったことなかったため力加減がわからず。殴った自分の拳に痛みが走る。


ガバッ!


突然後ろから抱きつかれた、最初に喉を殴って咳き込んでいた細身だ。俺が掴まれているのを見てロン毛と低身長が殴りかかってくる。


最初に走ってきたロン毛を蹴った後、低身長も蹴ろうとした瞬間細身がが斗真の体を持ち上げ、それにより思うように動けなくなった所を、そのまま細身に投げ倒され、そこからは一方的だった。筋肉質と細身以外の3人が一斉に倒れている斗真に向かって蹴りを入れ、それから少しするとぽっちゃりとロン毛が倒れている斗真の体を無理やり立たせた。


「テメェよくも汚ねぇ真似してくれたな!」


ドゴォ


「クソ野郎が!」


バキィ


(このままだとまた意識が...)


殴られる度に飛びそうになる意識を無理やり引き戻し、どうにでもなれと言わんばかりに、残った気力で口撃する。


「ハァハァ、1対5で何が汚ねぇ真似だ...クソ野郎、1人じゃ...何もできねぇザコ...」


「っだとテメェ!」


バゴォ


火に油を注ぎまくり、更に力を込めて殴りかかる低身長と細身の2人。


そしてさっきまで倒れていた筋肉質が鼻を押さえながら、殺意を込めた眼差しで立ち上がった。


「このヤロォ、、やってくれたな」


「そうだな、、、これで2回mっっ」


バキィ ドゴォ ドスッ


「ぜってぇ殺す!」


「殺した、、、事ないくせ、に、、口だけ、、、か?....やってみろよぉ!」


「死ねぇ!!!!」


グシャッ


鼻を力一杯殴られ、聞いた事もない音が鳴り響く。しかし斗真は分泌されたアドレナリンによって痛みは感じなく、口撃を続ける。


「ちょっ」


「おい!もういいだろ?やりすぎだ」


「っるせぇ!!!だったらテメェらが代わりに殺されるか?」


「...」


他のヤンキー共も流石にやり過ぎたと思って止めたが、筋肉質だけは止めなかった。そしてそれを止めに入る程、腕っ節で筋肉質に勝る者もいなかった。


「ハァハァまだくたばんねーのか?」


「、、ハハッ、、、」


「何が可笑しいんだテメェ?」


「、、バァーカ、、、、、テメェがくたばれよ」


ドゴォ


バキッ


グシャ


....


.........


.................


「ハァ、、ハァ、、ハァ」


「...おい、コイツ息してねぇぞ」


殴る事数分、耳障りなカイトの口撃が途中から聞こえなくなっていたが、怒りの収まらない筋肉質は殴り続け、途端に蹴っても殴っても反応のない斗真を見て、恐る恐る低身長が鼻の下に指を当てると背筋が凍り、その場で尻餅をついた。


「!?」


「お、おれは止めたぞ!?」


「俺も、止めたぞ!!」



ヴゥゥゥゥゥン


ヴゥゥゥゥゥン


突如サイレンの音が聞こえ、更に焦ったヤンキー達はずらかろうと一斉にその場から逃げようとする。


「そんな事どうでもいいだろ!!!サツが来たぞ!早く逃げろ!!!」


「おい!?何してんだ!!!早く逃げんぞ!!!」


「クックッ、、殺ろしたぁ、、初めて殺したゾォ、、人ぉ、、馬鹿だなぁ、、俺に刃向かうからこうなんだよ!!テメェが俺に勝てるわけないだろぉ!?黙って土下座して許しを請っとけばいいものを!!!そんなくだらねぇ女の為に死にやがってぇぇぇざまぁねぇえぜ!」


「おい!もうそいつはもうほっとけ!!!」


「あ、あぁ」


それから数分後に、パトカーが公園まで駆けつけると、地面に横たわる男性と、泣きながら横たわる男性に土下座して謝罪を続ける女子生徒が見え、急いで女子高生を保護し、男性をパトカーに乗せて病院へと向かった。




======================


....


.........


...............んっ



(、、、どこだ?ここは?)


目を開けるとそこは黒い空間だった。なんの音も聞こえず、何も見えない、ただ黒い空間。


(そういえば、あいつらはどこいった?)


(にしても暗いな)


(おーい)


(あれ?声出てるか?)


(おーい!!!)


声を出そうと口を開くも、声という声が出ない。それより口を開けているかすら、ぼんやりしている。


(おかしいな)


「、、、っ!」


(ん?なんか聞こえるぞ?)


突如、通信の悪い無線機の様な途切れ途切れのただの音、ではなく声に近しい音が聞こえてきた。


「おな、、り、、られ、、た」


『おに、、ゃ、!』


今度はどこか懐かしさを感じさせる女性の声が聞こえる。


(聞こえにくいな?)


「ツーーーーーー」


(なんか聞いたことあるぞこの音)


すると突如鮮明に声ではなく、一定の音程を保ったままの機械音楽聞こえる。


「お兄ちゃん!!!」


(ん?鈴華か!)


鮮明に聞こえ始めた懐かしい声に、思わず安心する斗真。


(おーい!すずー!)


「置いてかないで!!!お願い!!独りにしないで!」


(何言ってんだ?おかしいな声は聞こえるのに何も見えない)


「ママもパパも私からいなくなって、お兄ちゃんまでいなくなったら私...もう......」


(ここにいんだろ?ほら!)


動くはずのない手を伸ばしたつもりの斗真。


「なんであたしを置いて、、みんな死んじゃうの?」


(っ!!!!死んだ!?俺が!?)


妹の言った言葉に、驚くカイト。


「もう悪い人たちと関わらないから....お願い...独りにしないで...」


(死んだのか?俺、、、)


自分が死んだのかすらもわからない斗真。しかしゆっくりと現実を受け止める。冷静になってみると目も見えない、手足が動いている感覚もない、ただ声や音のみ聞こえる。


(これが死...)


不思議と怖い感覚はなかった。ただ自分んがここで終わるのかと思うと、少しばかりあんな腐った世の中でも寂しい。何より守ると決めたばかりの大事な妹を置いていくのが心苦しい。


(そうか、、母さんとの約束結局果たせずに死んだのか、、)


(すずを独りにさせないって今日誓ったばっかなのにな、、)


「ごめんね、お兄ちゃん」


(俺の方こそごめんよ鈴華)


「お兄ちゃんの言うこと聞かずに好き放題悪さばっかして」


(今思えば、あれがお前なりの伝え方だったんだろ?俺の方こそ気づいてやれなくてごめんな)


「お兄ちゃんも辛いはずなのに、あたしが1番辛いって思い上がってた」


(俺とおんなじ事考えてたのかハハッ)


「だからお願い、死なないで...」



(.....今すぐにでもお前の側に行って大丈夫だって言ってやりたいけど...悪りぃ)


(結局お前には何もお兄ちゃんらしい事してあげられなかったけど...でも大丈夫だ、俺たち家族がしっかりお前の事見守っといてやる)


(だから鈴華)


(今はたくさんしょぼくれるだけしょぼくれてもいい、その後しっかり立ち上がって母さんみたいに強く、父さんみたいに優しく生きるんだ)


「お.い.ゃ..」


(ん?なんだか聞こえにくいな)


「.....」


(あぁ、、もう時間か)



こうして平崎斗真は妹に感取られ、静かに病室で息を引き取ったのであった。



======================



すいません、転生が遅くなってしまいまして。。。基本なんの考えもなしで書いてます。そして気が付いたら結構ダラダラと書いてました。ヤンキーの口調とか分からなかったので、不良の映画を見て少し勉強させてもらいました。次回から転生後の話になるので、もしかするとまたダラダラと書いてしまうかもしてません。

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