異世界に飛ばされた!
私は10月に結婚したばかりの新婚2か月の30歳、名前は(旧姓佐々木)大葉百合。
今日は2か月生理が来ないので、妊娠かと思い旦那と婦人科にやってきた。
旦那は40歳で若干禿げている、名前は大葉吉信。
「AMHが高いですね。奥さんは多嚢胞性卵巣症候群による不妊症かもしれません」
えっ?確かに生理不順は多かったけど今まで全然気にならなかった
「不妊治療を開始しましょう」
まだ新婚2ヶ月なのに?うそでしょ?
「まだ若いんだし、焦らず治していこう?」
私がショックを受けていることを察して旦那が私を励ましてくれる。
私達が待合で待っていると髪が青色でポニーテールの女性の看護師さんが私たちを呼びに来た。
看護師さんで青色の髪の毛にするなんて珍しい。
「大葉さん。7番の診察室にお入りください」
私達夫婦は7番の診察室に入った。
「確実に妊娠したいですか?」
青色の髪の毛の看護師さんは私達夫婦に問いかけた。
「そりゃ妊娠したいです!」
私は即答した。
「妊娠してくれたら嬉しいけど」
旦那は戸惑いながら言った。
「分かりました。お注射をするので二人ともベッドに横になってください!」
青色の髪の毛の看護師さんはそう言って、注射を用意した
「ちょっと痛いですよ!」
チクっと腕に痛みがあった
そのまま私は意識を失った……
目を覚ますとそこは森だった
「百合!大丈夫か?」
旦那が駆け寄ってきた
よかった。知らないところにひとりきりじゃなくて……
「大丈夫。ここはどこ?」
「それは分からないんだ」
確かさっきまで婦人科にいたはずなのに……
「ようこそ!選ばれし勇者たちよ」
さっきの青色の髪の毛の看護師さんが目の前にいた。
「勇者?なんのことですか?」
私はうろたえた。
「ここはあなた達がいた世界とは別の世界。つまり異世界なのです」
「うそだろ?!」
旦那はドッキリかなんかだと思っているようだ。
「私は異世界から勇者を連れてくる仕事をしているカムリと言います。」
青色の髪の毛の看護師さん?はカムリさんというらしい。
「どうして私達なんですか?」
「この世界には不妊と言う言葉はありませんでした。男女が営めばすぐに妊娠しました。しかし魔王が現れ不妊の人が増え、違う世界……そうあなた達がいた世界にまで影響を与え始めたのです。だから妊娠したい気持ちが強い人を選ばないといけませんでした」
不妊が増えているのって魔王のせいだったの?
「で、でも……僕達には力はないしどうしたらいいんですか?」
旦那は不安そうだ。
「大丈夫です!妊娠したいという気持ちがこの世界では助けになるでしょう。そして私が職業を与えます。何がいいですか?」
ゲームの中みたい………最近ハマってるゲームは剣士だったから
「剣士がいいです!」
するとカムリさんは杖を出して唱え始めた。
くノ一の格好になり2本の剣を腰に差していた
「すごーい」
私は喜んでいた。
「ゲームじゃないんだぞ」
旦那はまた不安そうだ。
「あなたは何にしますか?」
「えーと回復役がいるから賢者で」
旦那はいきなり上級職を選んだ。
「あなたはまだ賢者は無理です」
「じゃあ僧侶で」
旦那は青いローブに杖を持っている。
「似合うよ♡」
私が旦那を見て褒めた。
「そうかな♡」
旦那は照れている。
「ゴホン!」
カムリさんは大きく咳払いをした。
「これからどうしたらいいんですか?」
私はなんとなく質問してみた。
「ケンサーノ街に行って魔物を追い払って下さい。ケンサーノでは協力してくれる仲間がいるでしょう」
「追い払ったらどうなるんですか?」
「風疹などの予防接種ができます」
確かに予防接種は大事だよね!
「行こう♡」
私は旦那の手を引っ張った。
読んで下さりありがとうございます!(≧ω≦)