村人A、覚醒する
「へー。これがモンハンというものかぁ」
「どう? 面白いでしょう」
村人Aは冬の女王に3DSというゲーム機を借りて、モンハンをプレイしていた。
箱の中で、もう1人の人間を自由に動かすことが出来る。もう1人の自分が、恐竜みたいな動物をバッタバッタとなぎ倒し、武器や装備を強化して、どんどん強くなっていくのだ。まるで主人公になった気分だった。正直、かなり面白かった。女王達がゲームの魅力に取り憑かれてしまうのも頷ける。そう、村人Aは思った。
軽く動作を覚えたところで、冬の女王は言った。
「じゃあもういいでしょう。返してくれない?」
「もう少しだけお願いします」
「駄目よ」
「そこをなんとか」
「仕方ないわね。もう一台あるから、それで協力プレイしましょうか」
「協力プレイ!? それは、なんですか?」
「一緒に狩りが出来るのよ」
「え!? ぜひ、お願いします」
こうして、村人Aと冬の女王は協力プレイをすることになった。
「弱いわねー村人A。そんなんじゃ、すぐ力尽きちゃうわよ」
「初期装備なんだから、仕方ないじゃないですか」
それから数時間後。
「冬の女王様、もう二回も死んでますよ。大丈夫ですか?」
「うるさいわね。どうしてあんた、そんなに上手くなってるのよ」
「知りませんよ。でもぼく、もしかしたら、機械を扱う才能があるのかもしれません」
「へー。よし、倒した。あんた、なかなかやるじゃない」
「ありがとうございます」
村人Aは覚醒していた。




