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異世廻転生  作者: しかくかに
一章 首都近郊編
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一章#38 会議

深い堀と西洋ほどではないにしろ堆い城郭で囲まれた我らが皇国の首都・陵空(りょうくう)

人口は疑う余地なく国一番であろう。市は盛んで、城郭内は平和を謳っている。その首都の東の端に位置する天守の一角。そこに三十三番の討滅作戦に参加する将軍が集結していた。


「三十三番について判明している情報は伝えた通りである。何か聞いておきたいことがあるものは発言を許可しよう」

蒼穹碧(あおあなあおい)

皇国で最高位の大将軍を拝命している女将軍である。この度の会議の中心人物であり、三十三番の討滅戦及び、その後に計画されている各方面の侵攻作戦を指揮する国の一柱。優れた頭脳と卓越した神術と、その精密な扱いをもって彼女は今の地位に上り詰めた。


「やはり課題は敵の扱う『火』でしょうな。これにどう対するか」

物部泰武(もののべのやすたけ)

脈々と続く名門将軍の家の出であり、先代に劣らず優れた将軍である。直接の戦闘よりも戦場全体の指揮を得意とし、その手腕で多くの教徒の討ち取り、撃退を成し遂げた。現在は西方面の守護を担当して

いるが、此度の討滅戦に参加している。


「効果を認められた対処法が、延焼部を切除の後、治癒術による再生……現場での対処は不可能とみるべきでしょうね。終盤なら命はなんとか……といったところでしょうか」

京極琴葉(きょうごくことは)

碧と同じ神官の将軍であり、同性という点からも親しい間柄となっている。現在は南から迫りくる教徒を追い返す任を授けられている。神術からの遠距離からの慎重な戦いを好む。


「そなたは何か知らぬのか?旧き同胞だろう、蘇我殿」

「申し訳ないですガ、ただノ一般人だった某ニ知りえるコトなどございませぬ」

蘇我遮那(そがのしゃな)

教徒の家に生まれたが教徒を抜け出し、皇国の将軍となった異色の将軍である。自らが先頭に立ち切り込む戦術を多用する。敵対の出でありながら北の守護の大任を授かっている。


「では、これ以上に情報は増えぬ、と」

「その通りだ物部将軍。我々には圧倒的に情報が足りない。が、やらねばならぬ。奴は危険すぎる」

三人を見る瞳を脇に逸らし、奥に座る男に目を向ける。


「して、天鬼様。手配はいただけぬということでよろしいですね?」

「それで良い。申し訳ないのだがな。落第者はそちらの部隊にいるが……」

「了解しました。お下がりくださいませ」


天鬼康辰(あまぎやすたつ)

神官を束ねる天織家の分家であり、陰陽師を纏める特殊な一族の長である。安倍家は天鬼家のお抱えの一族である。希少極まりない陰陽師をまとめている以上、戦の一点に於いては全ての公族で最も重要かもしれない。


「ということだ、皆の者。だが、皆であれば問題ないと確信する」


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