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異世廻転生  作者: しかくかに
一章 首都近郊編
17/55

一章#17 戦果報告

「ご苦労であった。斯波嘉達(しばかたつ)将軍、戦の報告を。」

「ハッ!私どもが接敵したのは浅葱色の導士です。奴は水を操る力を有しておりました。奮戦しましたが、教徒を殲滅したのみ。こちらの負傷者も多く撤退。導士は取り逃がしました」

「了解した。いろは様の記録と照会し、『番号』を識別しよう」

「感謝申し上げます!蒼穹碧(あおあなあおい)大将軍」


「蒼穹様、斉藤導(さいとうしるべ)ただいま戻りました」

「ご苦労だったな。斉藤導将軍、そちらの戦の報告も」

「こちらは説者の者でした。主な攻撃は風によるものでありました。教徒、説者皆討伐してございます」

「よくやってくれた。両名とも成果に応じた褒美を取らす。追って沙汰をまて」

「「ハッ!」」


世怨の個体名は変わる。世怨を宿す人物によって名前も能力も変質する。但し、宿す世怨そのものの能力に変化は無いだろうというのが、記録を纏めた結果表出した統計での一旦の結論となっている。そのおかげで記録を遡れば、ある程度の対策と対応策は練ることができる。


過信は禁物だが、といったところではあるが。


碧がパンッと手をたたき、音に反応して小姓が現れる。

「世怨の資料をここへ」


小さく会釈し小姓が駆ける。

「水か………思い当たる節はいくつもあるが………ご苦労」


持ってこられた資料を受け取り、紙をめくる。水の記述があるのは6、10、16、17,20、そして32。恐らくはこの中にいる。可能性が高いのはやはり16だろう。

過去にも神術では有り得ない速さと芸当で周囲の水を攻撃に転用したという記録が残っている。

問題はそのうえでの対策なのだが………それは問題ない。

方策を伝え、減った人員を極力補充し、彼らに尽力してもらうこととする。


「しかし、いろは様と保護している天音家様様だな。よくもまあ200年も保ち続けたものだ。十分に活用させていただこう」


碧は不敵に微笑みそう呟いた。

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