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第3話封印された遺跡と禁断の力

第3話:封印された遺跡と禁断の力




エリスと共に旅を始めて数日が経った。行く当てもなく、次の目的地を決めるために小さな村へ立ち寄った。




「悠斗、この村、なんだか静かすぎない?」




エリスが周囲を警戒しながら俺に問いかける。確かに、村の入り口には誰の姿もなく、普段なら見かけるはずの商人や子供たちも見当たらない。




「……嫌な予感がするな。」




俺たちは慎重に村の中へ進むことにした。




消えた村人たち




村の中心にたどり着くと、ようやく人影を見つけた。痩せこけた老人が、震えながら俺たちを見つめている。




「……お前たちは、旅人か?」




「はい。ここに何かあったんですか?」




老人は少し迷った後、ゆっくりと話し始めた。




「……この村の者は、ほとんどいなくなってしまった。夜になると、"黒き霧"が村を包み、人々が姿を消すのだ。」




「黒き霧?」




エリスが顔をしかめる。俺も不吉なものを感じた。




「それって……どこから発生してるんですか?」




「東の森にある、封印された遺跡だ……。」




老人は声を震わせながら答えた。




「昔、この村の者たちは、その遺跡を決して開けてはならないと伝えられてきた。だが、ある日、よそ者の冒険者たちが遺跡を暴き、何かを目覚めさせてしまったのだ……。」




話を聞く限り、その遺跡には危険な何かが封印されていたらしい。そして、それを解放した者たちはすでに姿を消している。




「悠斗、どうする?」




エリスが俺を見つめる。




……俺たちには関係のないことかもしれない。だが、もしこのまま放っておけば、さらに犠牲者が増えるだろう。




それに——このスキル【神威の創造】が、本当に"最強"なら、この異変を止めることもできるんじゃないか?




「行こう。俺たちで、その"黒き霧"の正体を突き止める。」




俺の言葉に、エリスは微笑んだ。




「やっぱり、悠斗って正義感強いのね。」




「そういうわけじゃない。ただ……放っておけないだけだ。」




俺たちは東の森へ向かうことを決めた。




封印された遺跡




森の奥へ進むと、やがて巨大な石造りの遺跡が現れた。壁には無数の古代文字が刻まれており、中央には開かれたままの石扉がある。




「……これが封印の遺跡か。」




俺は慎重に扉の中を覗き込んだ。




——その瞬間、背筋が凍りついた。




遺跡の奥に広がる広間の中央には、黒い霧をまとった"何か"が蠢いていたのだ。




「エリス……あれ、なんだ?」




「わからない……でも、尋常じゃない魔力を感じる。」




俺たちが立ち止まった瞬間、霧の中から低い唸り声が響いた。




「……また、貴様らか……」




その声は、人のものではなかった。




霧が渦を巻き、やがて巨大な影が姿を現した。それは黒い鎧をまとい、全身から瘴気を放つ異形の騎士だった。




「……貴様らも、余を封じようというのか……?」




異形の騎士の目が光る。その瞬間、殺気が空間を満たした。




「悠斗、来るわよ!」




エリスが魔法の詠唱を始める。俺もすぐに構えた——このスキル【神威の創造】で、こいつを倒す!






---




次回予告




封印を破られた遺跡の奥に潜む、異形の騎士。その正体とは一体何なのか? そして、悠斗のスキル【神威の創造】は、この脅威に通用するのか——!?




次回、「異形の騎士と神威の力」

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