君と再会。
「お姉ちゃん。久しぶりでしょ?」
実家につくなり、妹の麻衣莉が、ひやかした。瞬が、来ていたのである。御礼も、かねて、久しぶりに飲もうという事になったらしいのだが、何か、照れくさかった。
「何年ぶり?お姉ちゃん達」
さも、何かあったでしょうと言わんばかりの、麻衣莉の態度に、瞬が、あせっているのが、新鮮だった。
「本当。久しぶり。」
花梨は、瞬の隣に、座って、グラスにビールを、注いだ。
「へぇ・・・。もう、お酒に飲めるんだ。」
「何言ってるんですか?もう、俺、23ですよ。」
花梨に、グラスをとるよう、瞬は、目で合図した。
「本当。俺。あの時は、子供だったから?」
「あの時って?」
麻衣莉が、邪魔した。
「やっぱりー。お姉ちゃんと瞬は、何かあったんだー!」
「何も。」
思わず、二人、声があってしまった。
「あら。怪しい。」
グイっと、麻衣莉は、一気に、飲み干した。
「べつにー。いいけど。あたしには、ヒロがいるから」
「だろー」
ラブラブな、麻衣莉とヒロ。花梨は、瞬に、興味が、あった。諒との、情事の後だと、いうのに。瞬と逢えると、思っただけで、胸が、高鳴った。
「今。瞬君は、一人なの?」
「まさか。」
瞬が、笑った時、一瞬、花梨は、傷ついた。
「だよね。」
「付き合ってる子ぐらいいますよ。」
「花梨さんは?」
「うーん。」
花梨は、答えようかと、迷った時、また、麻衣莉が、代わって答えた。
「イケナイ恋してまーす!」
両親が、席を外しているのを、見計らって、麻衣莉が、ちゃかした。
「ちょ!ちょっと」
花梨は、あせった。
「何とか、言ってよ。瞬。」
麻衣莉は、瞬に言った。
「あたしも、すこーし、責任感じてるんだ」
「そんな事・・・。」
嫌な事蒸し返すと。花梨は、思った。
「俺じゃ・・・。なんとも」
瞬は、言いながら、ふと、真面目な顔になった。
「イケナイ恋の方が、盛り上がったりするんだよね」
「それ。経験の話?」
「いや・・・。」
瞬は、顔を伏せた。
「まぁ・・。年下の俺がいう事じゃないですけどね」
「ねぇ。」
花梨は、思いついた。
「あたし達、付き合ってみない?」
突然の、申し出に、瞬は、おろか、麻衣莉夫妻も、驚いた。
「はぁ?」
付き合ってる子が、居ると瞬は、言ったはずだが。
「俺。彼女。いますよ!」
「いいよ。そんなの」
「花梨さん。かわりました・・・。」
「瞬君こそ。昔の強引さは、何処行ったの?」
「俺。大人になりましたから。誰かさんのお蔭で・・・。」
「じゃあ。本当に、大人になったか、試してあげる。」
酔ってきたのか、大胆な、花梨の態度に、麻衣莉も、驚いた。
「お姉ちゃん。飲みすぎだってー。ピッチはやいんだもの。」
「かな・・・。」
・・・確かに。花梨は、そこで、ダウンしてしまった。
「やっぱり。」
麻衣莉は、やれやれと、いう顔をした。
「この人。お酒弱いのよね。瞬。気にしないでね。」
タオルケットを、花梨にそっと、かけるのだった。
「お姉ちゃん。何か、いろいろ、あるみたいなんだ。瞬に言っても、今更なんだけどね。」
「そうなんだ」
瞬の、花梨を、みる目が、何か、愛おしい目になっていた。




