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別れの序曲。

・・・・瞬と、連絡をとりたい。

いつも、そう思っていた。だけど、逢えば、傷つけあう・・・。そうして、お互いに、愛し合っているのに、お互いの気持ちを、探りあい、すれ違ってしまうのだろう。自分の中で、諦めが、先になり、傷つかないように、先回りしてしまう。

・・・本当は、好きなの。・・・

眠る前は、瞬との、思い出を、復習する・・。あの時、こうすれば、良かったとか・・・。自分は、今の、瞬では、なく、思い出の中の、瞬に、恋していると、思っていた。

・・・でも、本当は、瞬に逢いたい・・・。

逢いたいと、思える時に、逢える。それが、幸せな事。

「瞬?」

花梨は、勇気を、出して、電話してみた。

・・・でない・・・・

コール音は、するものの、電話にでない。

「瞬」

願うような気持ちで、何度も、かけた。

だが・・・。でない。携帯だったら、着信履歴が、残るはず、そうしたら、きっと、きっと、電話を、くれるはず。少しだけ、電話が、かかっているのを、待つ事にした。



きっと、人と人は、すれ違う事が、多い。特に、逢いたい人とは・・・。うまくいかない。もし、危機にあった二人が、そこで、逢えば、そのまま、二人は、結ばれるのだろう・・・。運命を感じて・・。だけど、どうしても、すれちがう二人は・・・。

 瞬は、花梨に、連絡を、とりたいと、思っていた。だが、諒の影を、花梨から、感じているうえに、病院で、諒と、花梨の、姿を、見てからは、自分から、連絡を、とろうと、行動を、起す気に、なれなかった。

「ねえ、瞬。」

血のつながらない、妹の結亜が、声をかけた。瞬が、傍にいないと、学校に行かないと、すねて、瞬を、困らせた。瞬の、傍から、離れようとしない。学校でも、血の繫がらないと、いう事をしらない友達との間でも、恋人同士とからかわれていた。それが、結亜には、嬉しかった。友達からも、かっこいいと、認められている瞬を、自分にものにしたかった。

「学校の話だけど・・。」

結亜は、離れた土地の、大学に行くよう親に、言われていた。

「大学には、行かないで、働こうと思っているの」

「どうして?」

「だって、瞬と、離れたくない」

「どうするの?」

「ここから、通える専門に行く」

「だめだよ」

「やだ」

「将来の事は、きちんと、考えて」

「考えてる。ここから、十分に、通える。瞬と、離れたくない。大学行けって、言うなら、瞬も、一緒に、来て!」

結亜は、離れまいと必死だ。

「あたしと、いた方が幸せになれるよ・・。」

花梨の事だろう。

「あたし、知ってるの。あの人の、せいで、小さな子供の、お母さんが、自殺したって。」

「どうして、それを!」

「なんだって、お兄ちゃんの事なら、知りたいから。」

瞬が、激怒して、手を上げそうに、なるのを、結亜は、感じたが負けなかった。

「そんなの。ダメだよ!パパもママも、許さないから!そんな・・・。あっ・・」

結亜は、小さく悲鳴をあげた。瞬が、ついに、手を上げたのだ。熱くなる頬を、押さえ、涙が、零れてくるのを、必死に、こらえる結亜。わざと、怒らせたのだ。瞬の、花梨への、気持ちを、確認するかのように・・・。

「瞬・・。」

ぼろっと、涙が、こぼれるのをみて、瞬は、はっとした。

「ばか。」

そいいうと、結亜は、部屋を、飛び出していった。

「ちょっと!」

あわてて、追いかける瞬。その時だった。キッチンの、カウンターに、置かれた瞬の、携帯が、なり続けていた。



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