気持ちを、教えて。
諒は、何度も、花梨に、連絡を、とろうとしていた。花梨は、前とは、違う部署に、代わり、勤務先も、諒のいる棟とは、全く別になった。花梨は、内心ほっとしては、いたが、未練が、ないかというと、ない訳では、なかった。諒との時間は、長かった。いくら、瞬と、一緒にいても、時折、諒と、過ごした時間を、思い出した。
・・・これでは、いけない・・・
そう、思っても、また、諒を、思い出してしまう。それを、埋めるように、瞬との時間を、もつのだった。逢えば、逢うほど、瞬の、花梨への、思いが強くなり、自分だけに、独占したいと、思いが、強くなっているのを、感じてしまう。瞬が、強く花梨を、思う程、花梨は、諒への思いとの間に、揺れた。
その日も、瞬の部屋にいる時、突然、花梨の携帯が、なった。
「携帯、なってる。」
「うん」
「出なきゃ。」
花梨は、手を伸ばそうとした。
「誰から?」
「うん・・・。諒かな」
「駄目。」
花梨の携帯を取り上げた。
「やめて」
「今は、俺といるの」
「でなきゃ」
「こっちが、優先」
瞬は、花梨の、顔に出せまった。
「大切な話があるの。」
「何の話。」
「鍵よ」
瞬の唇が、花梨を、塞ごうとしていた。
「鍵?部屋の?」
瞬の動きが、止まった。
「そう。まだ、返してくれないの。」
「俺が、出る。」
「駄目。」
瞬が、携帯に出ようとするのを、花梨あお、阻止しようとしたが、駄目だった。
「誰?」
瞬が、でてしまった。
「返して、欲しいって、いってるんだよ。俺?そんなの、いいじゃん」
言うだけ、言うと、瞬は、携帯を切り、花梨に、投げつけた。
「何も、鍵かえれば、済むでしょ。俺が、手配するから。」
「区切りが、あるでしょ?」
「そういって、逢ってたら、きりが、ないでしょ。あなたが、傷つくだけでしょ。」
言ってから、瞬は、少し、考えて。
「俺じゃ、駄目なの?」
「そんな事言ってない」
「まだ、花梨は、迷ってるんだよね。」
瞬は、優しく、花梨を、抱き寄せた。
「俺、待たないよ。迷ってるなら、花梨を待ってた昔とは、違うんだ。」
「瞬」
瞬は、いつでも、自分を、待ってると、思ってた。
「待つだけなのは、もう、嫌なんだ」
「・・・」
「答えが、ほしい」
「・・・・」
「花梨の、今の気持ちが、知りたい。」
いつも、一緒にいても、心が、諒に、傾いているのを、感じてしまった瞬の、正直な気持ちだった。




