夢から覚めよう。
「月夜に贈ろう」の続きです。
覚悟し、自分で決めた「別れ」一番、大切にしたい人を、冷たくする。その誤解は、とけるのか・・・。「いつか、空の上で、誤解をとこう」一緒にいたい人と別れなきゃ、いけないなんて・・・。
*****月夜に贈ろうの続きです。******
季節は、夏が、近づいていた。衣がえをした麻衣莉は、少し機嫌が悪かった。
「なんかさー。嫌なんだよね。この制服。」
「なんで?」
「だって、ありがちじゃん。このデザイン。」
不満気に、スカートを摘んで言った。
「そおかな?」
「お姉ちゃんはさー!」
麻衣莉は、すぐ、花梨と張り合う。
「私服だから、いいよね。お化粧もできるしさ。あたしも、早く、彼氏作って、お洒落したいな。」
「あれっ?彼氏いたんじゃないの?」
「別れた!ってか。浮気してたから。即。これ」
麻衣莉は、首を刎ねるマネをした。
「あいつさー。もてすぎんの。嫌になちゃう。」
「ふーん。」
「興味なさそうですね?」
「はい」
花梨は、正直に言った。同じ姉妹なのに、少し、地味な花梨に、比べ、妹の麻衣莉は、父親に似たのか、派手な顔立ちで、人目をひいた。いつも、姉の花梨は、引き立て役になっていた。化粧なんかして、それ以上、派手になって、どうしようというのだ?
「早く、彼氏つくんなきゃ!夏寂しいよー!」
「ほざけ!ほざけ!」
呆れて、花梨は、仕事に行く用意をした。今日も、あの彼は、女連れで、居るのだろうか・・・。妹の麻衣莉に聞けば、よかったと、思いながら、花梨は、コンビニに、寄る事を、思い出した。通販の支払いがあるのだ。
「彼にあえないじゃん。」
ぽそっと、呟いた。ささやかな楽しみ。遠くから、彼を見るのが、楽しみ。話す事があっても、高校生と22歳の花梨とでは、つりあわないが・・・。車は、駅近くの、コンビニへと、入っていった。車を止め、雑誌売り場でも、覗こうとした時、振向きざまに、誰かに、思いっきりぶつかった。
「すいません!」
反射的に、花梨は、誤った。
「あっ・・・。こっちが、悪いんで」
一見、悪っぽい高校生が、頭を下げた。顔を見るなり、
「あっ!」
花梨は、声をあげた。あんまり大声だったので、相手は、驚いた顔をして、後へと引いた。
「はい?」
「あぁ・・・。いえ。すいません」
花梨は、赤くなった。あの男子高校生。その人だった。
「すいません。すいません。」
花梨は、恥ずかしくなり、用件も忘れ、コンビニから、あわてて、飛び出していった。




