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最強を目指して

過去回です。

親は私が小さいころに亡くなり、親戚の家を転々としてきた。最後の親戚にまで見放されどこにも行くところがなく、途方に暮れていた私を救ってくれたのがこの世でたった1人、人外と人の理から離れたカテゴリーにされた人。


英雄ヤマト。またの名は、剣神ヤマト。


この名前を知らない人は存在しないとも言われている。20年前人類で初めて神の領域に足を踏み込んだ存在だ。


20年前、突如としてアナウンスが入った。そのアナウンスにすべての生き物が足を止め空を見上げた。アナウンスの内容は1人の人間が我々神と同じ領域に来たと言う報告だった。その人間には名前と司るものを与えられた。司るものは1柱1柱違うものになっている。


()()()()()それが与えられた名前と司るものだ。


剣にまつわることだったら何でもできる。神になると老いることがない。


剣神ヤマトになる前は冒険者を捕まえることをしていた。20年より前は、冒険者による犯罪が多かった。その犯罪者を率先して捕まえていたのが当時の剣神ヤマトだった。


剣神ヤマトは犯罪者を捕まえるために誰よりも強くてはいけないと考えダンジョンに入ってモンスターを倒す。犯罪者を捕まえる。これらを休みなくひたすらとやっていた。人々はやがて剣神ヤマト英雄と呼ぶようになった。


剣神ヤマトはそれからも繰り返しついにダンジョンで邪神を倒して神の領域に足を踏み入れた。


剣神ヤマトは神になってから表舞台から姿を消した。それから数年の年月が経ち1人の少女と出会う。


それから剣神ヤマトと少女は一緒に暮らした。少女は剣神ヤマトからたくさんのことを学んだ。少女はその中で1番好きだったことは、剣神ヤマトとの模擬戦だ。


剣神ヤマトは木剣を。少女は木刀を。互いに得意な武器を持ち日が沈むまで打ち合った。笑い、泣き、喧嘩する。


そんな日々の中でテレビを見ていたある日、その男を知ったのは。


「ええ。この世界で1番強いのは俺ですよ。最強は俺がふさわしい」


テレビで取材されていたその男は最強を名乗っていた。少女は許せなかった。額に青筋を浮かべ言い放つ


「ふざけるな!!お前が!お前ごときが最強を名乗るな!」


大声で叫ぶ。だがその声はその男に届くわけもなく――。


「ははは、この世は弱すぎてつまらないんですよ。神だっけ?剣神ヤマトとかいうのも所詮は俺よりも弱いでしょ」


男は笑いながら言う。剣神ヤマトは自分以下だと。


「こいつ!ふざけるなよ……お前ごときがヤマト姉と同じ領域だと。この世で最強だと……」


少女は手を血が出るほど強く握りこむ。目からは悔しくて涙が零れ落ち、口からは歯がきしむ音がする。


「分かった。誰もこいつを越えられないというなら私が越える。私が最強になる。この世で1番神よりも!」


尊敬する姉を馬鹿にされた。ここまで育ててくれた姉のことを馬鹿にした。この男を許せなかった。誰もこいつを止めない。

誰も剣神ヤマトのほうが強いと言わない。誰も最強はお前じゃないと言わない。


全部許せない。なら私自身が最強になると!誓う。


少女はこの日から変わった。最強になるために!!

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