ゴブリンパラダイス・・・
昨日は投稿できなくてすみませんでした。
ザシュ!
「ひひ。最高の切れ味だ!」
私は、あれからゴブリンを見つける毎に倒していった。もちろん太刀による一撃だ。これまで倒してきたゴブリンは太刀の一撃で倒れていった。
その斬った感触にはまりつつある私は、次の獲物を探しに階段を下って行った。
「上と見た目は変わらない感じか」
下の階に着いた私は、上の階と見比べ感想をつぶやく。
ここ笠懸ダンジョンでは、モンスターはゴブリンだけと決まっており、初心者ダンジョンとも呼ばれている。
中にはモンスターの種類がランダムのダンジョンも存在するのだが、だいたいのダンジョンはモンスターの種類が決まっているのだ。
『グギ』
「ここは、ゴブリンの種類しか出てこないから余裕」
私は、ゴブリンを倒す片手間にそんなことを考えていた。
戦っていくうちに太刀捌きがどんどん上達していき、戦っている姿はかの英雄と見間違うほど熟達していた。
「戦うのにも慣れてきたから、そろそろ強い敵が出てきてほしいところだが…」
ゴブリン1匹ずつ出てきても一撃で倒せるので面白味が無くなってきてしまった。
また1匹倒し終え奥に進む、そこには大きなスペースがあった。まるで何かを罠に嵌めるような場所だった。
「お、なんだここ。一段と広い場所だな」
1人ごとをつぶやいていると奥からゴブリンの上位種ゴブリンナイトが10匹出てきた。横からはゴブリンが20匹ぐらい出てきて、空を囲んだ。
「楽しくなってきたな!これだよ、これ、ダンジョンは冒険しなきゃ!」
私は、目の前にいるゴブリンナイトに向かって走り出した。太刀を鞘から抜きゴブリンナイトに向かって袈裟懸けにした。もちろん、ゴブリンナイトの持つ剣を巻き込んで切り裂いた。それを見た近くにいたゴブリンナイトたちは、雄叫びを上げながら突っ込んでくる。
突っ込んできたゴブリンナイトたちは、手に持つ剣を振り回す。それらを私は、余裕をもってかわし反撃をする。1匹1匹切り裂いていく。横に、斜めに、下に、上にと斬る斬る斬る斬る。
「まだまだ!!」
ゴブリンナイト10匹を倒し終わった私は、呆然と立ち尽くしているゴブリン20匹に向かって走る。ゴブリンたちを斬り私の糧にするために。
ザン! ザン! ザザン!!
「ははは、楽しい。もっともっと斬らせろ!」
ゴブリンたちを斬りながら笑いだす。これらの戦いも私の経験に蓄積されていくのだから。
空はゴブリンたちをすべて倒し終わるまで笑いをやめなかった。1匹斬るごとに笑みは深くなり、太刀筋はきれを増していった。
それは、太刀の申し子。その姿を他人が見たら言うだろう化け物と。
「はっはっはっはっは!私が最強だ!私はこの世のすべての生き物の頂点だ!私は刀だ!!」
空は戦いの興奮が収まらない中、頭に浮かんだことを口走っていた。
その場面を見られているとは露程も考えずに……
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