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女子高生、家を買う  作者: 色川玉彩
家買うことになるまでの巻
1/42

いえかいたい

マイホームを建てようとあれこれ調べているうちに、情報や知識をストックして整理しなければと思い立ち、その結果何故か物語にすることにしました。そんな作品です。物語風メモです。


主人公の優那は私と同じく家作りの素人です。私がこれまで思ったことや感じたこと、学んだことを彼女を通して表現していき、理想のマイホームに向けて整理を行っていきます。

小説としての感想も嬉しいですし、単純に同じ状況の家を建てたい人にも見てもらって共感できると嬉しいです。プロの建築関係の人からのアドバイスなんかも嬉しいです。


あくまで個人の感覚ですので、特定の手法や価値観を押し付けるものではありません。予めご了承ください。

また、建築基準法やその他専門的な知識を本を漁って勉強しているわけでもないので、そのあたりはゆるめの作品だと思っていただけますと幸いです。温かい目で見守ってください。


よろしくお願いします。


それでははじまりはじまり〜

「家買いたい」


 ――と、ある日お父さんが言った。


「家? ここは? ここ家だよね?」

「え、ここは賃貸だから。借りてるだけだよ。他人(ひと)のもの」

「えっ。えぇっ!?」


 はじめて知った。

 ここは、家じゃなかったのか。

 生まれて16年。私が家だと思っていたこの建物は、家じゃなかった。

 衝撃だよ。


「ここでよくない? なんでいまさら?」

「ん~。お前たちも大きくなってきて手狭になったし、賃貸だと毎月家賃をドブに捨ててるようなもんだしなぁ」

「ドブ……! 毎月どれくらい払ってるの?」

「駐車場込みで8万5千円」

「8万5千円……!? ってどのくらい?」

怜那(れな)のお年玉2年分かな」

「お年玉2年分を、ドブに……!?」


 家の前の用水路の底に、断末魔をあげながら沈んでいくお年玉袋を思い浮かべる。

 お年玉さん!


「もったいない! それはもったいないってばよ!」

「でしょ?」

「そんなこと言って、どうせこないだ行った同期の新築に影響されたんでしょ?」

「さーてなんのことかな」


 お母さんが夕食を片付けながら声を飛ばしてくる。

 ちなみに今日はお父さんが作って、お母さんが片付けて、私と妹の優那(ゆな)が食べる役割の日です。クリームシチュー美味しかったぁ。


「まぁ確かに、そろそろここも手狭になってきたと思ってたのよね。買えるならいますぐにでも買いたいわマイホーム」

「そんなに違うの?」

「そりゃもう。このマンションで60㎡くらいでしょ? 戸建て2階建てとかだと、90㎡とか100㎡くらいが普通だから、単純に1.5倍の広さになるのよ?」

「……つまり?」

「怜那と優那の自分だけの屋ができる」


 自分だけの、部屋!

 今は優那と同じ部屋で二段ベッドなんだけど、友達は呼べないし、優那が遅寝だからいつまでも音がして眠れないし。でもこの家は部屋が2つしかないから、もう一つはお父さんとお母さんが使ってるし。

 超困ってた。


「一人用のベッド置いて、自分なりのインテリアを飾って、カラーコーディネイトもして、好きな音楽かけて好きなテレビ見て、好きな時に寝て、好きな使い方ができるようになる」


 それは、とっても素敵なことで。


「私も家買いたい!」

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