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久々にこれで遊ぼ?

「そ、そうだ、俺に何かようか?」


 春夜は動揺していることが風夏にばれないように話をそらそうとした。


「あぁ、そうだったそうだった、はるにようがあったんだった、ちょっと待っててね」


 そう言うと風夏は一回自分の部屋に戻り、あるものを持って戻ってきた。


「じゃーん、これで久々に春夜と勝負したいな~って思ったんだ」

「おぉ、オセロか」


 風夏が持ってきたのはオセロだった。

 春夜と風夏はよくたくさんの遊びで勝負をしていた。オセロはその中でも五本指に、入るぐらい一緒に遊んでいた。


「懐かしいな、よくなつは俺に負けてもう一回って言って何回もやったよな」

「はるも私に負けたら、これは練習だって言って何回も勝負したじゃん」


 そう風夏が言うと二人して笑った。

 幼いころのオセロの対戦成績は九十九戦三十九勝三十九敗二十一引き分けだった。

 二人とも自分が勝つまで止めないため、一日中オセロで対戦していた日もあった。

 その時の事を春夜は思い出したのだ。

 それは風夏も同じだった。


「それじゃあリビングでやろう、()()はどうする?」


 景品とは相手が持っているゲームや漫画などを指定して、勝負に勝ったらそれを一日中貸してもらえると言うのが二人の勝負の定番だった。

 そのため春夜は風夏に聞いたのだ。

 風夏は少し悩むような顔をした。

 そして春夜の机の上の本に指をさした。


「うーん、じゃあ景品はあれでいいよ。まだ読んでいない刊もあるんでしょ?」


 風夏が景品に選んだのは某少年探偵漫画だった。


「あぁそうだな、わかったじゃあ風夏への景品はそれにしよう」

「やった、じゃあ春夜はどうする?」

「そうだな……」


 春夜も悩むような顔をした。


「じゃあ俺はあれにしようかな、俺がよく景品に指定したサタデーの漫画」

「あぁあれ、私達が生まれたぐらいに始まった、借金した少年が大金持ちのお嬢様の執事になるお話の漫画」

「そうそれ、とても面白いところで読めなくなったから」


 春夜は風夏が持っていたその漫画にどはまりしていた。

 春夜よく勝負の景品にその漫画を指定していた。


「まぁいいけど、はるその漫画好きだったじゃん」

「そうだな、好きな漫画の上位に入るぐらい好きだな」

「なら自分で買えば良かったじゃん」

「まぁそうなんだけど、それ以外にも買うものが沢山あったから、一巻から買えなかったんだよ。それになつだって、自分で買ってないじゃないか」


 春夜の言葉に風夏はきまりが悪そうな顔をしてから少し舌を出した。

 そんな風夏の顔に春夜はまた少し動揺をした。


「そうでしたそうでした、私もはるの事言えなかったね」

「そ、そうだろ」


 風夏に動揺を悟らせないようにしたためか少し噛んでしまった。


「そ、それよりさ、はやくやろうぜ」

「そうだね、はやくやろう、そうと決まればリビングに出発!」


 動揺を誤魔化すように言った春夜は、オセロを持って前を行く風夏の後ろ姿を見て、これから幼いころとは変わってきれいになった風夏の仕草や様子、言動に振り回されて行くんだろうなと考えた。

 春夜は部屋から出ていくとき、諦めのため息をついた。

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