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婚約者様襲来2


「今すぐに逃げよう、エイミー!!!」

「は?」


 廊下を歩いていたら突然現れた殿下に、手を掴まれたんですけど!?


「ででで、殿下ーー!!?いきなり現れないでください!周りに人がいたらどうするのですか!!」

「エイミー、今はそんな事言ってる場合じゃないんだ!」

「じゃあ、一体どんな場合なんですか?」

「とにかく急いで!?」


 いやいや、殿下のこの焦りようはいったいなんなのよ!?

 もしかして愛の逃避行にでも目覚めたとか?


「ええっと簡単に言うと、もうすぐここに婚約者が来るんだ!!」

「ええぇぇぇ!!?婚約者様が!?」


 って、確かプラチナブロンドの美少女だったあの!……ちょっと変わった人。

 なんだか私も逃げたくなって来たわ……。


「おーほっほっほっ!!殿下、ワタクシから逃げられるとおおもいでして?」

「でたなーー!あ、悪魔ーー!!」


 いや、悪魔って!?あなたの婚約者じゃない!!

 一体この二人の関係はどうなってるのかしら?


「ワタクシ華麗に参上致しましたわ!そう。ワタクシこそ、このポンコツの婚約者をイヤイヤやってあげているフィーリア・ブレイズですわ!!初めましてエイミーさま、……あらぁ?」


 大袈裟に私に自己紹介したフィーリア様は、私の顔を見て首を傾げた。


「な、なんてことなの!!!?ワタクシすでにエイミー様と出会っていたわ!!か、感動的な出会いにする予定だったのに……ま、まさか、先に出会ってしまっていたなんて……そんな……」


 何故かショックを受けているフィーリア様に、私みたいな地味女でごめんなさいと、頭を下げようと思ったその瞬間、フィーリア様に両肩をガシッと掴まれてしまった。


「えっと……フィーリア、様?」

「そんな、運命的な事あるー!!!?私とエイミー様はやはりソウルメイトとなるために生まれてきた存在なのだわ!!」

「へ?」

「何よりもとても可愛らしいくて、このアホにはとても勿体ないですわ~!!」


 フィーリア様のテンションが高すぎて、全くついていけないのだけど……?

 それに、1つだけ気になる事があるわ。


「あの、フィーリア様。私の事を様づけで呼ぶのはやめて頂けませんか?身分が余りにも違うものですから……」

「え?天使を様無しでは呼べないわ!!?」

「へ?」


 フィーリア様は今、天使と言ったかしら?誰が?

 ……もしかして、私が……?

 ないない、ありえない!!!!


「そうだろう、エイミーは天使だからな!悪魔であるお前が話しかけるんじゃない!」

「やめて、殿下!?話をややこしくしないで!!」

「そうですわ!アホアホな殿下が話していい相手ではありませんのよ?」

「アホに見えるのは、フィアのせいだろうが!」

「いえいえ、もとからですわ~」


 なんなのかしらこの二人。

 言い争いに全くついていけないわ……。

 ポカンとしながら二人のやりとりを見ていたせいで、ついポロリと言ってしまったのよ。


「お二人は、仲がいいのですね……」

「「何処が!!?」」


 まあ、こんなところも息ぴったりで……なんだか私がお邪魔虫みたいだわ。

 あらやだ、何で殿下の事で私がモヤっとしないといけないのかしら?


「エイミー、こいつの話を聞いたらダメだ!きっとエイミーに悪影響がでてしまう!!」

「何を仰っているのかしら?どう考えても殿下と一緒にいた方が、エイミー様にはよくありませんわよ?」

「そんな!?エイミーはどっちと話がしたい?」


 いやいや、私に話をふらないでよ!?

 なんで殿下と殿下の婚約者様に私が挟まれないといけないのよ!!

 でもフィーリア様はこうして話すと、なんだか私のツッコミも少なくて味方かもしれないわ!


「えっと、フィーリアさまの方がいいです」

「えええ!!!」

「ほら、見た事ですか!やはりエイミー様はわかっていらっしゃる方なんでわ!!」


 喜ばれるフィーリア様には悪いけど、どっちがマシかレベルなんですけどね……!


「そんな、エイミー様にはワタクシからお話をしたい事がありますので、よろしければこちらの招待状をお渡し致しますわ!!」

「エイミー、ダメだ!!こんなやつの招待状を受け取ったら!」

「全く煩い男ですわね!さあ、エイミーさん招待状しっかりお渡しいたしましたからね!!」


 そう言いながら、私の手に無理矢理招待状を握らせてくるのはやめて欲しいのですけど……!!?

 そんな事を言う暇もなく、フィーリア様は殿下の腕を掴むと引き摺り出した。


「お騒がせ致しましたわ!この通り、殿下はワタクシが一緒に回収致しますので安心して下さいませ!!」

「は、はぁ……えっと、ありがとうございます?」

「な、なんで!エイミーは感謝してるんだい!?」

「では、ご機嫌よう。おーほっほっほっ!!!」

「あ、こら離せ、エイミーまたね!!」


 引き摺られる殿下の叫び声が聞こえたのだけど、私はただ唖然とその光景を見つめるしかできなかったわ……。

 フィーリア様、なんて嵐のようなお方。

 わざわざ私にこんな手紙を用意するなんて、一体なんて書いてあるのかしら?


『親愛なるエイミー様へ。

 殿下の婚約者としてあなたに話しておきたい事がございます。これは私にとってとても大事なことなのです。

つきましては、以下の場所にてお茶会を開催したく思います。是非ともご参加おお待ちしております』


 フィーリア様、まさかこんな真面目な文で書いてくるなんて、行かないといけない気になるじゃないのよ!!?しかも大事な事って何……?

 そう思って私はフィーリア様のお茶会に参加する事を決めたのでした。


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