Episode・2
私の家族という人達と、病院の先生が来た。
どうやら私は記憶喪失ってことになってるらしい。
(まぁ、「私が全然違う世界で死んでね魂だけこの人の中に入りました。」と言ったところで頭の病気と思われるだけね。)
私は〔鳳城 葵〕。家族は父、母、弟。
ある程度話を聞いているところで、この世界には魔法も、聖女も、爵位もないらしい。
取り敢えず、頭以外に異常は無いらしいので、家に帰って、週2で病院に通うことになった。
車、という動く鉄の塊に乗って家に帰る。
(わぁ、座席がふわふわ〜。)
私が感動して座席の上をふわふわしていると、隣に座った弟が怪しげな顔で見てきた。
(うーん、この人は私にいい感情を持っていないようね。)
車の窓から外を覗くと、大きな鉄の塊が沢山建っていて初めて見るものばかりだった。
家に着いたら、まず自己紹介見たいなのが始まった。
まずお父様から。
「私は鳳城 玲二。鳳城グループのを代表取締役社長を務めていて、中々家に帰れないこともあるけど、何か困った事があったらすぐに頼ってほ欲しい。」
『はい。よろしくお願いします』
「次は私ね?」
「私は鳳城 美夜子。お母様って呼んでね?」
子供が二人いるなんて分からないくらいとっても綺麗。
『はいっ、お母様!』
「うっ、よろしくね?」
(どうしたのかしら?お母様、少し泣きそうになってる。)
『ど、どうしたのですか、お母様??』
「お前の変わりようにビビって泣いてんだよ。」
弟さんがそう言った。
「裕翔!!黙りなさい!!なんてことを言うんだ!!」
(弟さん、裕翔って言うんだ。)
「葵ちゃん、違うからね?ただ、お母様って言ってもらったのが嬉しくて。」
『大丈夫です、お母様、お父様。裕翔さんは悪くないです』
「なんだよ、裕翔さんって。お前マジで変わりすぎ。記憶全部無くなったからって、今までのお前がいなくなるわけねーだろ。」
そう言って裕翔さんは、自分の部屋に帰ってしまった。
「すまない、葵。裕翔もいつもはあんなんじゃないんだが、少しいつもと違う葵に動揺してるんだ。」
(ほんとにそうなのあそこまで変わったといわれるって、今までの葵何したの???)