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旅の道中④

 




「俺もアヤミと一緒に居るからな」





……クロスに関してはもう何も言わないよ。

何やっても諦めてくれなさそうだし、断っても意味がなかったしね。

私はクロスと付き合う気ないから早く他の女の子に目を向けて欲しいんだけどな。





「三人で一緒だね」





アルフはにこにこしてるけど私は笑えないよ、マジで。

年の事さえなければクロスって完璧だし、一、二年ならまだしも五年、十年、となれば私が絆されてしまうかもしれない。


日本でも年の差婚はあったけどさ。






「そろそろお昼ご飯にしようか」






うん、この話題を続けるのは私的に危険だわ。

太陽も良い感じに真上にあるからお昼ご飯にして誤魔化そう。

森も近くにあるけど危ないから中には入らないけど。





「わーい! ご飯ー!」



「アヤミの料理は美味いからな」





旅じゃなくてちょっとしたピクニックみたいだけどね。

本当にこの鞄さえあれば干し肉とか食べなくていいからいいよ。

日本は料理にも拘りあるから美味しい干し肉食べれるけど、この世界の干し肉って不味いんだよね。

調味料が手に入りにくいのもあるからかもしれないけど不味い。

一度試しに食べてみたけど駄目だった。


でも、私なら調味料もパソコンで買えるからちょっと干し肉作ってみるのもありかも。

基本的にはアルフの修行の時はお弁当作ってるけど、これからは日数のかかる依頼もあるかもしれないし。

美味しい干し肉があったらいいよね。


帰ったらちょっと試してみよう。





「そう言えばアルドラまでに村があるみたいに言ってたけど全然見当たらないね」





お弁当を鞄から出してアルフとクロスに渡しながらクロスに問いかける。

まだ数時間しか歩いてないからまだ先にあるのかな?

寄る事はないって言ってたけどどんな感じの村なのかちょっと気になってたんだよね。

外から村を見るくらいなら閉鎖的な村でも問題ないでしょう。

あー、でも見世物にされてるみたいでやっぱ不快に思うかな。






「この辺りの村なら森の中にある」



「えっ!?」





確か森に魔物が出るって言ってなかった?

そんな森の中に村なんてあって大丈夫なわけ?



 


「元々、その森に住んでいた村や、街を追い出され森で暮らす様になった所とか色々あるが」



「危なくないの?」



「魔物も出るから危ない。 だが、村人全員街で暮らせる様な金はないし、故郷である村を離れたくないと言う奴もいるからな」





いや、確かにこの世界はほとんど自己責任みたいだし、日本みたいに生活保護のような補助金も出ないみたいだけど。

故郷が大事なのはわかるんだけど命より大事なの?って私は思う。


まあ、その人達にとっては大事なのかもしれないから私は何も言えないけどさ。

街で暮らすにしてもお金が必要なのも当たり前だし。





 

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