乙女の嫉妬は鬱陶しい②
若いってだけでいい訳じゃないけど、ダンディーなおじさまも素敵だし、大人の色気を持つ女の人も最高。
もちろん、周りに迷惑をかける人はどんなにイケメンでも可愛くても嫌。
まあ、そんな人が好きな人も居るのかもしれないけど。
「あんな女達に好かれてるリストルさん可哀想だな」
「品性の欠片もないです。 己を磨こうとする努力もなく他者を陥れようとする等言語道断。 好いとうならば正々堂々と勝負するのが当たり前です」
ベルモントちゃん達は前からその女の人達が嫌いらしい。
亜種だと気にしているのは大体が貴族の人達が多くて、ベルモントちゃん達と仲良くしてくれてる子達も虐められてるんだって。
まあ、貴族の子達より魔法はハーフエルフのベルモントちゃんの方が得意で体術は獣人であるルージュちゃんやシルクくんの方が得意。
貴族の子達は自分達より成績が良い亜種が許せなくて虐めてるみたい。
プライドが高過ぎるのも困りものだね。
成績を上げるように特訓すればいいのに。
「ルージュちゃん達は誰か好きな人居ないの?」
「ふぇっ……!?」
「痛っ!」
単なる興味本位だったのだけどルージュちゃんは持っていた水の入ったバケツを落としたり、シルクくんは慌てて後ろに下がったからか頭をぶつけた。
これはこれは……。
「私はエルフ族に婚約者が居ます」
「婚約者っ!? まだ若いのに……」
「彼は年上なのですが私も望んだ婚約ですので幸せです」
「いい人なんだー」
ベルモントちゃんの婚約者発言にはビックリしたけど幸せそうな笑みを浮かべているのだから問題ないんだろうけど。
確かエルフ族って寿命300年くらいだよね。
まだベルモントちゃんは16だからまだまだ生きれるだろうし、幸せになるといいな。
……まあ、私的にはルージュちゃんとシルクくんも気になるね。
あの反応からしたら居そうだし。
「わっ、私は好きな人だなんて……!」
「お、俺も居ないっすよ!」
真っ赤な顔でわたわたしてるルージュちゃんとシルクくんは可愛い。
恋する子達って可愛いよね。
私は恋なんて全然わかんないけど。
「確かシルクは街の雑貨屋の店員さんでルージュは一学年上の先輩に恋してるはずです」
思わぬ裏切り?に二人の顔は赤くなったり青くなったりしてわたわたしてる。
うん、ベルモントちゃんが何で知ってるのかわからないけど気にしない!
「ベルちゃん!」
「ベルモント!」