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乙女の嫉妬は鬱陶しい



この学園に来てから三週間が経った。

クロスとはまだちょっと距離を置いてるけど、ルージュちゃんとベルモントちゃんとシルクくんとは名前で呼び合うくらいには仲良くなれたからよかったかな。


……問題はたくさんあるけど。





「だ、大丈夫ですかっ?」



「大丈夫だよ」




びしょびしょに水で濡れてしまった私を心配してルージュちゃんがタオルで拭いてくれてる。

そう、私は虐めにあってた。

虐めってか多分私がクロスと仲良いからクロスを好きな女の子たちが嫉妬してやってるんだろうけど。

何回か呼び出されてるしね。


まあ、転生主人公のせいで来てる子たちも居た気がするけど。

可愛い女の子は好きだけど性格の悪い子は嫌かなー。



虐めっぽいのルージュちゃんやベルモントちゃんやシルクくんに何も被害がなければいいよ。

クロスは水がかかるようなヘマしないだろうしね。




「同じ学園の生徒として恥ずかしいです」



「やるんなら正々堂々とっすよね!」




今日はクロスが用事があったみたいだから四人で仲良く喋りながら片付け中。

……いきなり水の球が飛んで来てビックリしたんだよね。


調理室水浸し。

おまけに私も水浸し。


魔法が下手な私が急に飛んできた水の球を防げるわけがない。

少しは勉強した方がいいのかもしれないけど……。




「リトリスさんは人気ありますからねー。 生徒からも教師からも」



「でもっ、アヤミさんに八つ当たりするのは間違ってるよ……」



「そうですね。 いつ攻撃魔法を撃ってくるかわからないですし」




攻撃魔法なんて避けれる自信ないけど?

当たった瞬間、私死亡なんてならないようにしなきゃいけないし。

流石に痛い思いして死にたくない。




「何かあったら言って下さいね」




自分たちも大変だろうに……やっぱりベルモントちゃん達はいい子だ。

明日クッキーでも作って持ってこようかな。

料理を作る事ぐらいしか私には出来ないし。

むしろ、それ以外に私に出来る事なんてないしね。




「ありがとう。 ベルモントちゃん達は優しいね」



「そんな事ないですよ」



「なっ、仲良くなった人の事を心配するのは当たり前です」




何の打算もないような言葉が嬉しく感じるなんてもう年かな。

……なんて、私はまだ21だけどね。


ベルモントちゃん達は16らしいし、だからこんなに可愛いのかな。



 

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