経営者会議なう④
「ああっ、お姉様お気をつけ下さいませ。 昨日お姉様に絡んで来た者も会議に出席するのですからまた絡まれる可能性がありますわ。 がお姉様と一緒に居られれば良いのですが今日は用事がありますの。 いえ、お姉様の為ならば私の用事など――」
「大丈夫だよ」
昨日家に帰って来てからリーフィはずっとこんな感じだ。
確かに絡まれたけど大丈夫だったし、会議には商マスターだっているんだから暴挙を働く事なんて出来ないだろう。
今日は私は会議があるし、リーフィも用事があるからお店は閉めてる(キース1人だったら心配だし)
アルフは今まで通りクロスに預けた(連れて行くのは危ないし)
「俺も今日はギルドに居るから何かあれば念話しろ。 すぐに駆け付けてやる」
「ありがとうございます」
キースさんは強い(みたい)だからちょっとは安心。
いつもリーフィにボコボコにされてるのはキースさんが手を出してないからだし(まあ、手を上げたら許さないけど)
「お姉様、行ってらっしゃいませ」
そっちの気がある人なら心配そうな顔をしてるリーフィにやられてるだろう。
その気がなくても可愛いと思うのに。
「行って来ます」
リーフィからもらったお守り(?)をポケットに入れれば軽く手を振り店を出てギルドに向かう。
ギルドの前に着いたけど何だか凄い人集り(女の人ばかり)
「こんにちは」
「こんにちは、ウィルさん」
「今は入り口が使えないからこっちですよ」
すーっと商業ギルドの建物の横側に向かうウィルさん。
足音が聞こえないと思っていたら飛んでるみたい。
ギルドの表側とは違い建物の横側には小さな入り口が周りの木に隠れるようにポツンとある。
非常口的なものかな?
「商業ギルドの中には魔法防止の為の結界が張ってあるんです。 だから、こうして表側の入り口が騒がしい時は隠し扉から出入りするんですよ」
「隠し扉?」
「はい、この隠し扉は実は気付かれないように魔法が掛けられてるんです」
私はウィルさんと居るから見えるんだろうか?
確かに分かりにくかったたけど小さな扉があるなーってのは分かったし。
小さな扉から中に入ればギルドの中には誰も居なかった。
「今日はやってないんですか?」
「大事な会議があるから今日は休みにしてるんです。 聞かれてはいけないですから……ああ、会議室はこっちです」
戦闘ギルドの方は賑やかだったけどあっちも何かあるの?
私はウィルについて行きながらぼんやりと考える。
まあ、考えたってわからないから考えるの止めよう。