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「アヤミちゃん、大変だったわね」




昨日のことを直接聞きに来たのかスチュアートさんがお店に来ている。

流石に騎士団の偉い人が中に居るとお客さんも緊張してしまうし、スチュアートさんのゆっくり出来ないだろうからリビングに案内してる。


昨日の話を一から話ながらお店の方はリーフィやレイファたちに任せて私はスチュアートさんと話していた。




「ええ、昨日クロスとも少し話したと思いましたが……まさか、あんなことになるなんて思っていませんでした」


「そうね、マクレーン伯爵家はまだまともな貴族だったのに残念だわ。 今回こんなことになったら王様にも報告上げなきゃいけないしね」


「え? そうなんですか?」




確かに誘拐は悪いことではあるからちゃんと裁いては欲しいと思ってはいたし、騎士団で事情聴取みたいなことはあるとは思ってた。

でも、わざわざ王様に報告するようなことなの?




「もちろんよ、王国で誘拐は許されない行為の一つだもの。 それは貴族だって同じ、そして貴族を裁けるのは王様だけ。 マクレーン伯爵家が名門だったとしても当主交代は免れないわね」


「そうなんですね」


「跡継ぎがいないのなら分家から跡継ぎを探すか、家を潰して新しい人を据えるかね」




確かに誘拐はいけないことではあるんだけど、そこまでの話になっちゃうんだね。

でも、日本でも誘拐なんてしたら逮捕されて仕事もクビになるだろうから対応的にあまり変わりはないか。


ただ、王様って日本では総理大臣くらいの地位の人だからあんまり身近に感じないのかもしれないね。




「病気で子供が産めないなんて大変ですね……」


「そうね、マクレーン伯爵は妻に対してやり過ぎたのはやり過ぎた。 でも、貴族として家を守らなければいけない気持ちはわかるわ」




スチュアートさんも貴族だって言っていたからね。

私は生まれも身分なんてほとんどない日本だし、こっちでもあまり身分なんて関係ない生活してるから貴族のことなんて何もしらない。

ディサンダ様がああ言う態度取るにも理由があったのかもしれないけど、他にも多分やり方はあったと思うのは私が知らないからなのかな。




「私、これからどうすればいいですか?」


「アヤミちゃんは何もしなくていいわ。 いつも通りの日常を過ごして居たらそれでいい、もうこの件はアヤミちゃんから離れてしまったのだから」




……そうか、私にはもう何も出来ないのね。

何でも出来るなんてそんな漫画の主人公みたいなことは言えないけどももう少し何か出来たんじゃないかって思うのは我儘なのかも。




「わかりました、すぐには忘れることなんて出来ないけども気にしないようにします。 どの道、アルフが望んでいないのに貴族にさせるなんてことはしませんでしたし」


 

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