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エスメラルド③

 



リーフィは見た目だけなら戦うなんて出来なさそうな可愛い女の子だし、騙されるのもわかる気がするけどね。

すっかりリーフィに騙されてる男は弱弱しいリーフィの姿に警戒を忘れて他の二人のことも玄関に呼んだみたい、今アルフの近くには誰も居ない。




「お連れの者と逸れてしまいまして……街に向かうにはどう行けばいいですか?」


「あー、だけどこの森には魔物も居るから一人ではな」


「盗賊も居るからあんたみたいに美人だと余計危ないし」




あんたらは誘拐犯でしょ。


リーフィを心配してる感じではそんなに悪い人ではなさそうな気はするんだけど、どんな理由があったとしても誘拐は誘拐だからね。

アルフが捕らわれているんだから容赦はしない。




「でも、こんな森にずっと居るわけには……」




私は手に持った鉄パイプを握り締めれば覚悟を決めて窓を叩き割る、男たちがびっくりしたように慌てだしたみたいだけど私はその隙に割れた窓から中に入りアルフに駆け寄る。

完全に綺麗に割れたわけじゃないからガラスが刺さって痛みは感じるけど関係ない。


縛られたままのアルフを抱き上げると男たちは私の存在に気づいたみたい。




「誰だ! そいつを下ろせ!」


「うるさい、この誘拐犯! アルフは返してもらうから!」


「待て!」




玄関からここまではちょっと遠いので私はアルフが怪我をしないようにしっかりと抱えてまた窓から外に出た、男たちは玄関から出て追いかけようとしてるみたいだけど玄関にはまだリーフィが居る。

リーフィは私たちが逃げたのを見届けたのか後ろの方から戦闘が始まる音が聞こえて来たけども、私は後ろを気にせずにアルフを抱えて森の中を走る。


しばらく走れば大きな木があったのでそこにアルフを下ろして鞄は持って来てないのでまた創造でナイフを作り、アルフを縛っている縄を切り取る。

寝息を立てて寝てるアルフにホッとしながらも誰かが来たらわかるように探知能力を使う。


運良く近くには魔物も居ないみたいなので少し休んだらアルフを連れて帰ろう。




「アルフ……」




割れた窓から出たせいかアルフの頬は少しガラスで切ってしまったようで血が滲んでいる。

鞄を持ってきてたら中に消毒するものが入っているのに急いできたから忘れてしまったからね……とりあず血を水で流しておこう。


水の魔法で水を出すとポケットに入れてたハンカチを濡らしてアルフの頬に当てる。

早く行かないと血の臭いに魔物が来るかもしれないからそこは気をつけないとね。


リーフィはあのまま三人の男との戦闘だっただろうし、怪我はしてないだろうか……あんなに可愛いリーフィが誘拐犯に捕まったら何をされるかもわからないし。



 

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