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エスメラルド②

 



「そうですわね、一階に男が三人とアルフが居ました。 アルフは縛られて眠ってるようでしたが怪我はなさそうでしたわ」


「怪我してないだけまだよかったよ」




レイファは怪我してたからアルフも抵抗した時に怪我でもしてったらって不安になってたけど、少しは安心したかな。

でも、アルフがこんな状況で寝てるわけないからもしかしたら何か薬でも使われたのかもしれない。


薬は使い方を誤ったら大変なんだから早くお医者さんに見て貰わないと……。




「三人居ても簡単に制圧出来ますが、アルフを人質に取らないか心配ですわね。 ああいうタイプは人質に取ることも厭わないですから」




……怖いことを言わないでよ、リーフィ。

でも、起きてるならまだ逃げられる可能性はあるけど、アルフはむだ眠っているんだもんね。


アルフを傷付けないように助け出さないといけないし。




「何か良い案ないかな?」


「そうですわね……アヤミお姉様はアルフは抱き上げることは出来ますか?」


「あ、それぐらいならまだ大丈夫。 こっちに来てから身体能力は上がってるから寝てるアルフをベッドまで運んだこともあるし」




最初の頃は寝落ちしたアルフを運んだこともあるから運ぶくらいならまだ大丈夫。

アルフを運びながら戦うってなったら難しいってよりは無理だろうけど。




「では、私が前から囮で入りますのでアヤミお姉様はアルフから一番近い……この窓を突き破ってお入り下さいませ。 私が入った時点では相手は私を迷子だと思う可能性が高いのでアルフを抱えたらすぐにお逃げ下さい。 私はその気を取られた隙に無効化させますわ」




私にもわかりやすく説明してくれるリーフィは相当な強さがあるって自信があるんだろうね。

私はそんな自信なんてないんだけど、今回のことは出来ないといけないから頑張るしかない。


出来ないとは言えないからね。




「わかった……リーフィ、無茶は駄目だよ」


「ええ、大丈夫ですわ。 このリーフィにお任せ下さい」




こんなにも自信満々だと成功する未来しか見えないから不思議だよね。

でも、不安そうにされてるよりは安心出来るから全然いいんだけど。


私はリーフィに言われた通りにアルフから一番近いであろう窓に近付き、創造で鉄パイプを作り出す。

怪我をするのは問題ないけど、それで窓が割れるかどうかわからないから仕方ない。

割れたら飛び込めばいいんだから。


私が配置についたのがわかったのかリーフィは不安げな表情を作り、家のドアをノックする。




「あの、どなたかいらっしゃいますか?」


「何だ?」




作戦を知ってる私ですら本当に迷子なのではないかと思えるくらいのリーフィの演技に男は素直に騙されてるみたい。


 

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