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エスメラルダ

 



「アヤミお姉様! 一人で行かないで下さい」


「ごめんね、つい」




私が街中を走って居るといつの間にか隣にはリーフィが居た。

アルフの反応は街の中じゃなくて外にあるみたいで追いついてきたリーフィと一緒に街の外に出る。


探知能力で探してみればアルフの魔力とは別の魔力が三つほど確認出来るからレイファが言ってたアルフを誘拐した三人なのかもしれない。




「駄目兄貴には後のことを任せてるので私が一緒に行きます」


「うん、リーフィが一緒に来てくれると心強いよ」




レイファに話を聞いた途端思わず飛び出してしまったけど、レイファの方が私より戦闘慣れしてるのに敵わなかった相手に私が勝てるわけないよね。

何も考えてなかったから本当にリーフィが来てくれて助かったよ、戸締まりもしてないからキースも残ってくれたんだろうし。


門番の人に身分証を見せて外に出るとどうやら森の中に居るみたい。

森の中は魔物がいるから危ないけど……。




「アヤミお姉様?」


「大丈夫」




魔力を感じられるから前みたいに魔力を封じられているわけではないみたいだし、多勢に無勢で捕まっただけだと思うから逃がせれば何とかなるよ。

私がアルフを失う恐怖なんかより、アルフが今怖い思いをしてないかの方が大事なんだからね。



森の中に入ると魔物の探知も行いながらアルフが居るであろう方向に向かって歩いて行く。

街からそんな遠くなく30分ほど歩くと古びた木の建物が目の前に現れた。


アルフの魔力と他の三人の魔力も感じるからアルフはここに居るんだろうけど……どうやって助けようか……。




「アヤミお姉様、少々確認して参りますので少しお待ち下さいませ」


「あ、お願い」




私が悩んでいるときょろきょろと辺りを見回したリーフィは私にそう告げるとぺこっと頭を下げてから静かに木に登りそにのまま家に向かって行った。


特殊部隊って忍者みたいな感じなのかな……。

リーフィが向かった後ろ姿を見ながらも私はそんな馬鹿なことを考えていた。




「只今戻りました」




リーフィが森の中の家に入って10分くらい経ったのかもしれない、ぼんやりとリーフィが帰ってくるのを待っていた私はいきなり聞こえて来たリーフィの声にびっくりしてしまった。

思わず悲鳴のような声が漏れてしまいそうになったけど、慌てて口を押さえればリーフィの方を向く。




「……ごめん、ありがとう」


「ふふ、大丈夫ですわ。 アヤミお姉様もまさかこんなことになるなんて思ってもなかったでしょうし」


「まあ、ね。 どうだった?」




別に警戒してなかったわけじゃないんだけど家の方ばかりに気を取られていたから後ろから来たリーフィにびっくりしただけだからね!

……誰に言い訳してるのかって感じだから止めておこう。


 

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