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従業員を増やそう③

 



「はぁ? こんな近くで言うてんのに聞こえんかったわけないやろ。 顔だけやのうて性格も最悪やな、おばはん」


「おっ、おばっ!」



綺麗な受付さんを見て顔が最悪?

……助けてくれたのはありがたいけど、綺麗な受付さんをおばはんなんて言えるなんて信じられない。

だって、本当に綺麗だもん。




「ギルドで一番大切な受付をやっとるのがこんなおばはんやなんて、この国のギルドも落ちとるなぁ」




この国って事は違う場所から来たのかな?(そう言えばさっき気付いたけど異世界にも関西弁あるの?)




「私はSランクよっ。 この私にそんな台詞を言うなんて!」


「おばはんにおばはん言うて何が悪いねん」




ヒートアップしてる受付さんと冷静?な男の人(子供と青年の間くらいの年齢と見た)

て言うかこの男の人は誰なんだろう?





「……騒がしいが何かあったのか?」



奥から出て来たのはギルドマスター。

まあ、これだけ騒いでたら気になるよね(他人事ではないけど)




「マスターっ……何でもありませんっ」



ギルドマスターが出て来たからか受付さんがビックリしてる。

マスターって騒いでたら簡単に出て来るの?

もし、マスターの命を狙っているような人なら危なくない?


と、思っていたけどマスターの後ろにある壁からウィルさんが覗いてるのがわかった。

それだけでウィルさんが伝えてくれたのだとわかる。


ウィルさんともこの数日で仲良くなったし(と私は思う)心配してくれたんだろう。

言い合ってたのは受付さんと男の人だけど、元々は私のせいだし。




「ゼイル、久しぶりやなっ」



驚いていた受付さんとは逆に男の人はギルドマスターに声をかける。

もしかして、知り合い?


受付さんも私と同じことを思ったのか顔が真っ青になっている。




「クレード……」



知り合いにあったのにギルドマスターの表情はうんざりしているように見えた。

知り合いだけど仲良くないのかな?(男の人は嬉しそうだけど)




「ギルドマスターになってたなんて知らんかったわ。 何で教えてくれへんかったん?」


「……教える事ではない」


「相変わらず冷たいわー」




若干引き気味のギルドマスターにテンションの上がった男の人。

周りの人からの注目も浴びている。




「……マスターの知り合いですか?」




顔が真っ青になりながらもやっと受付さんが声を出した。




「……一応な」


「親友や」



ギルドマスターは知り合いですら嫌そうなんだけど。

親友って片方だけが思っててもなれる?




「クレードとファレスは着いて来い」



相手にするのは面倒だと言わんばかりの表情を見れば同情してしまう。

この男の人がどんな人なのかわからないけど色々あったんだろうな……。


呆然としている受付さんを放置(同じ事されたし)しながらさっさと歩いて行くギルドマスターについて行く。



 

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