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貴族の事情⑦

 



おば様たちから聞いた話ではあの人たちは暁の牙ってグループのメンバーみたい。

暁の牙は冒険者の中ではまだ礼儀がある方でレイさんって人が経営してるホテルを拠点にしてるみたいで、こんな乱暴なことはあまりしないらしい。


でも、あの人たちがどんな思惑があってこんなことをしてるのかなんて私には関係ない。

知らない噂よりも今見た事実が私には全てだから。


おば様たちにはお騒がせしたお詫びにプチシューをサービスしておいた。




「ありがとうございました」




営業中は嫌なことがあっても顔には出さないようにしながら何とか一日を乗り切った。

またあの暁の牙って冒険者が来ても困るのでアルフにはレイファに教えて貰いながらキッチンの仕事をして貰っていたけど、その必要はなかったかな。




「アヤミお姉様、ご無事でした?」


「アヤミはトラブルに好かれてるな」


「おかえり、二人とも。 ギルドは大丈夫だった?」




最後のお客さんを見送った後にお店の前の掃除をしているとギルドに行ってたリーフィとキースが戻って来た。

ギルドにもお店での騒ぎが噂になっているのかリーフィは心配そうにしているけど、キースはカラカラと笑っている……笑い話じゃないんだけどね。




「はい、でも……私がお店に居たらアヤミお姉様に無礼を働く者を許しませんでしたのに」


「あはは……」




リーフィがそう言うとあの冒険者たちがどんな目に合うのか何となく想像出来る気がする……。

大人しそうで可愛いリーフィだけどそれは見た目だけの話だからね?


もちろん、いい子ではあるんだけどね私に対しては特に。




「うん、でも大丈夫だ……」


「待て」



ちょっと過激なとこがあるリーフィを落ち着かせる為に声をかけようとしたが、私を庇うようにキースが私の前に立った。

リーフィも何かに気づいたように表情を険しくさせている。




「どうしたの?」




様子のおかしい二人に不思議に思いながらも探知能力を使ってみると私たちの周りに8人くらいの魔力の反応があった。

え? お店を囲むようにして人が居るみたいなんだけど……なにこれ?




「アヤミお姉様、危ないのでお店に入って隠れてて下さいまし」


「ああ、店に鍵をかけて閉じ籠っていろよ。 アヤミの力なら入って来ようとしたらすぐにわかるだろうから入って来たら逃げて警備隊に向かえ」




周りを大人数で囲んでいるから私を逃がそうとしてくれているみたい。

街中で狙われるなんて思ってもみなかったからビックリしたけど、私がここに居ても二人の邪魔になるだけだから仕方ないか……。


何で狙われるかわからないけども襲撃者がいることは間違いないんだからね。



 

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