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貴族の事情③

 



「……アルフが?」


「うん、本当かどうかはわからないけど……エスメラルド様はアルフにちょっと似てたから本当に血縁関係はあるのかも」




アルフに全く似てないってことなら嘘の方が強いだろうけど、アルフに似てるんだもんね。

まあ、アルフはエスメラルド様に会いたいって気持ちはないみたいだから今度話す時にちゃんと言っておかないと、エスメラルド様はアルフと暮らす気満々だし。




「ああ、マクレーン伯爵夫人が言ってることは本当みたいっぽいな。 調べた結果、アルフの両親は身寄りもなくひっそりと暮らしていたみたいだ、貴族の子供が駆け落ちしていたように見えてたみたいだから周りもそっとしていたらしい。 まあ、貴族の子供だと思われていたのは父親の方だったみたいだが」




……まあ、貴族の子供はあまり嬉々として魔物を狩ろうとはしないだろうからね。

大人しそうで料理上手な主夫のお父さんの方が貴族の子供っぽかったんでしょうし……。




「僕、お母さんが貴族さんだなんて知らなかった」


「アルフが生まれる前に絶縁してたから知らなくて当然だろうな。 それより、問題なのが俺が調べた伯爵夫人の方だ」




アルフが生まれてなかったらそれは知ることが出来ないからアルフがショックを受けることはないと思うんだけどアルフは両親が好きだから仕方ないのかな。

ってか、キースが問題って言うエスメラルド様が不穏なんだけど。




「あの女、家に戻ってから伯爵に説教されたみたいだがやけにアルフに執着してるみたいだ。 伯爵が出掛けてから男の子用の服や物を買い集めているらしい」




え、それってアルフの気持ちも気かずに家に迎える気でいるわけ?

確かにエスメラルド様と話していた時に貴族になった方が幸せになれるみたいな感じのことは言ってたとは思うんだけどさ。


でも、幸せなんてその人によって違うんだから決めつけないでほしい。




「僕、ずっとアヤ姉と一緒に居たい!」


「それはアヤミも思ってるだろうよ。 だけど、貴族ってのは勝手な奴が多いからな」


「でも……」




アルフは私から離れなければいけないのかと不安げな表情をしているけど、いざとなったら逃げて別の国に移り住めば大丈夫だよね。

私はアルフが嫌がるなら誰が相手でも渡すつもりはないし。




「なるほど、それで騒ぎがあったのか」


「騒ぎ?」


「ああ、跡取りが居ないマクレーン伯爵の所に跡取りが出来たとギルドで噂になってた」




アルフを引き取る気満々で、更にアルフを貴族の跡取りにしようとしてるの?

ディサンダ様はそんな風に思ってる感じじゃないと思って居たんだけど……やっぱり貴族ってあんまり信用出来ないかも。


 

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