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アルフの家族⑦

  



「ありがとう。 ……それと、アルフに大事な話があるんだけど聞いてくれる?」


「うん?」




アルフと一緒にご飯を作る前にちゃんとさっきの話をしておかないと。

ディサンダ様はちゃんと話し合ってくれるみたいなことは言っていたけど、あのエスメラルド様の様子からそんな簡単いは諦めてくれないかもしれないからね。


初めにアルフの気持ちを聞いて対策しないとね。




「アルフ、実はさっきね、アルフのお母さんのお姉さんって人が来たの」


「お母さんのお姉さん?」




アルフと一緒にリビングの椅子に座れば私は覚悟を決めてアルフに言う。

いきなりの私の言葉にアルフはきょとんとしたような表情をしながら首を傾げる、もし本当に駆け落ちしたんだったらアルフには家族の話はしてないでしょ。




「うん、アルフのお母さんはお父さんとの仲を家族に反対されたから二人で家出して家族とは会ってなかったみたい。 でも、そのお姉さんって人が話してることが本当かどうかは二人が亡くなってしまったからわからないし……アルフはお母さんから何か聞いてない?」


「お母さん……」




私がアルフと出会ったのはもうアルフの両親が亡くなった後だったからよく知らない。

アルフが傷ついたらいけないと思って両親の話を聞かなかったけど、今回は聞いてみよう。




「うん、アルフのお母さんはどんな人だった?」


「お母さんは強かったよ」


「……強い?」




エスメラルド様の話から推測したアルフおお母さん像はどっちかと言えばか弱いお嬢様って感じのイメージだったんだけど……?

アルフからしたらお母さんが強いの?




「お母さんは狩りが得意で、お母さんが狩ってきた魔物をいつもお父さんが料理してたの。 お母さんは料理が美味しくなかったから」




私の中でアルフに似た可愛らしく女らしい女性像がガラガラと崩れ去ったよ……いや、強い女性も全然ありなんだけどね?

美しく強い女の人って凄い憧れるよねー、本とかにありそうな戦女神みたいな感じ?


私自身がなれるとは思わないけど。




「アルフのお父さんはお料理が得意だったんだね」


「うん、アヤ姉の方が美味しいけどね」




本当にそう思ってくれてるのかお世辞を言ってくれてるのかわからないけどそう言ってくれるのは嬉しいかな。

日本的に言えばバリバリに働くキャリアウーマンのお母さんと主夫で家事を頑張ってるお父さんって感じだったんだろうね。




「お父さんとお母さんはなんて名前なの?」


「お父さんはゼノ、お母さんはミリアだよ!」




エスメラルド様は妹さんをミリーって呼んでたからあだ名って思えば全然合ってるんだよね。

それに……エスメラルド様とアルフはどこか似てるし……。



 

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