アルフの家族④
レイファにお茶を出して貰えるようにお願いをして伯爵様夫婦には椅子に座ってもらう。
リーフィとキースは私の両隣に座ってる、私は多分アルフの話になるってのはさっきの女の人の言葉でわかってるからドキドキしてるよ……。
「それで、伯爵様ともあろうお方がどうなされたのです? わざわざこんな所に共を連れずに」
にっこりと微笑んでるリーフィはあまり貴族が好きではないのか少し言葉に棘があるように感じるけど、リーフィの過去を考えれば貴族の人に良い思い出はないもんね。
そんなリーフィだけど伯爵様は気にしてないのかにっこりと笑ってる。
「ええ、実は妻のエスメラルドには絶縁した妹がおりまして……」
「絶縁なんかしてないわ! あの子は今でも私の可愛い妹だもの!」
「……エスメラルド」
男の人……確かディサンダ様だったかな?
ディサンダ様が話をしようとしているのにエスメラルド様が話に入り込もうとしたのでディサンダ様がエスメラルド様が窘める。
エスメラルド様はぷくっと頬お膨らましてディサンダ様を見上げてるがディサンダ様は無視している。
「エスメラルド様の妹様がどうかなされましたか?」
とりあえず、エスメラルド様の様子にちょっと緊張感が取れて話がまだしやすくなったかも……。
ちょっとエスメラルド様は感情的になりやすいい方みたいだからまだ落ち着いてるディサンダ様が話してくれた方がありがたいね。
「エスメラルドも伯爵令嬢だったのですがエスエメラルドには妹が居りました。 しかし、その妹は身分違いにも平民の男と結婚したいと申したのです。 しかし、その事を当主は許さなかった、なので妹はその男と駆け落ちしたのです」
貴族の場合ってやっぱり身分が合う者同士じやわないと許されないのかな……。
それを思えばクロスが貴族じゃなくて普通の冒険者でよかったなーって思うんだけど……コーネリアちゃんが少し可哀想に思えてくるかも。
「その駆け落ちした妹さんは……?」
「……妹はその夫と一緒に亡くなりました。 私がそのことを知ったのは半年前です……私が……私がもう少し早くに妹を探していれば……」
エスメラルド様自身が追い詰めたわけではないはずなのにエスメラルド様は後悔したようにぎゅっと手を握り締めている。
お姉さんであるエスメラルド様はずっと後悔していたのかもしれない。
後悔し続けながらも妹さんが幸せになっていればって思っていたんだろうけど……。
「そして、私とエスメラルドは犯人を捜している間に妹の息子が生きていることを知ったのです」
「なるほど、それがアルフかもしれないってことか」