再会はすぐに
クロスと恋人同士になってからしばらく経った。
あの日は帰ってからアルフに報告したら自分のことのように喜んでくれてよかったよ。
次の日にはレイファとコーネリアちゃんに報告して……レイファが落ち込んだ様子だったのが気になったけど多分レイファも早く恋人が欲しいんだろうね。
スチュアートさんとの養子縁組がちゃんと終わればレイファだって恋人を作る機会はいつでもあるよ、コーネリアちゃんもまだレイファのことを想ってるみたいだから応援してる!
そんな今日も相変わらずお店は忙しくさせて貰ってるよ。
クロスとコーネリアちゃんはそろそろ学園の方が進級のクラス替え試験に入るみたいだからそれが終わるまではお手伝いはなしにしてる。
学生は勉強が本業だからね。
「さて、今日も頑張りますか」
朝の準備は終わったので後は時間が来たらお店を開けるだけだね……とりあえず、最終確認だけはしておかないと……。
アルフは朝は準備運動の為にちょっといないから2時間くらいは私とレイファの二人だから頑張らないとね。
そんな風に開店準備をしてるとちりんっとドアが開く音が聞こえた。
「あ、ごめんなさい。 まだ開店してないんです」
「アヤミお姉様!」
振り返ろうとした瞬間に飛びついて来たのは……。
「リーフィ!」
「俺も居るぞ」
「キースも! 帰ってきたの?」
帝国に残った二人が元気に立っていた……いや、リーフィは私に抱き着いているけど。
でも、本当に怪我もなさそうだし元気でよかった。
「はい、用事は終わりましたのですぐにアヤミお姉様の元にアヤミお姉様のリーフィは帰って来ました」
「リーフィが自分の名前を自分で呼ぶとあざとくて可愛いね」
「本当にアヤミお姉様に会いたかったんですよ。 あんな腐った国に居るより私はアヤミお姉様の側に居たかったんですもの」
すりすりと擦り寄ってくるリーフィは猫みたいで可愛いので優しく頭を撫でてあげる。
帝国で何してたかわからないけど、二人で無事で帰って来てくれたから私は何でもいいよ。
まあ、ちょっと騎士団にスパイ容疑掛かってるから帰って来ても色々と面倒なことはあるとは思うけど。
……容疑ってか確定な感じで話していたけど……でも、二人の体にはもう何もないから誤魔化せるかも……あの嘘発見器さえ使わなければだけど。
「また会えて嬉しいよ。 もちろん、キースもね」
ぎゅっとリーフィを抱き締め返すとリーフィも嬉しそうな笑みを浮かべている。
キースの方を見るとキースもにかっと笑っているので嬉しそうな感じが伝わってくるので私のテンションも上がる。
「まっ、俺たちはまず王国の騎士団に尋問されるだろうがな」
「そうですわね、ここを離れる時に疑われてる感じはありましたもの。 アヤミお姉様に迷惑をおかけしまして申し訳ありませんわ」