告白⑤
日にちが経つのは早いもので先週告白すると決めた日になった。
……もう何度やっぱ告白を止めようかと思ったか……でも、自分が恥ずかしいからってそんなこと出来ないし……って思ってたらもう当日だもんね。
「レイファ、アルフをお願いね」
「了解っす! 任せて下さいよ」
「アヤ姉、行ってらっしゃい!」
レイファにクロスと出掛けることを伝えたらアルフとギルドに行ってくれるようだった。
なので、アルフのことはレイファに任せて私はクロスと一緒に出掛けた。
「アヤミ、どこに行くか決まってるのか?」
「うん、今日はちょっと教会に行きたいんだ。 朝ご飯を食べてからだけどね」
クロスに告白するって決めてから私は一度も訪れたことのない教会に行くつもりであった。
本当はもう少し前に行けばよかったんだけど……機会がなくて後回しになってしまってたんだよね。
私がこんないい人たちに恵まれてるのは私をこの世界に連れて来てくれたあの神様のおかげだろうし、お祈りぐらいはしておかないと。
……あの神様の名前がわからないからそれが問題にならないといいんだけどね。
「教会か」
「うん、ちょっとお祈りしようと思ってね。 クロスは教会とか好きじゃない?」
「いや、問題ない。 ジルさんも毎日レイア様にお祈りしてたからな」
レイア様って神様も居るんだね。
調べた感じではこの世界では創世神、魔法神、武術神、愛の女神の四人の神様が居るみたいで人によって信仰してる神様が違うらしい。
でも、創世神だけは全員が信仰しててその創世神がレイア様なんだって。
前に経営者会議が会った時にレイアの誓いって嘘発見器っぽいのを使ったことがあったけど、だからレイアの誓いって名前だったんだね。
「私もこの世界に連れて来てくれた神様にお祈りしようかなって思って、今更かもしれないけど私が幸せに生活出来てるのはその神様のおかげだからね」
「そうか、それなら俺もやろう。 アヤミに会えたのはその神様のおかげみたいだからな」
……クロスってそんな簡単に言っちゃうんだもんね。
私もクロスと会えてクロスに恋したことは凄く嬉しいし、アルフ、リーフィ、キース、コーネリアちゃん、レイファ……色んな人と出会えたのも嬉しいから。
あんだけ天国に行きたかったのに私って本当に都合いい女だね。
「じゃあ、まずはご飯食べに行こう」
「ああ、行きたい店はあるのか?」
「うん、気になってたお店があるんだよ」
そんな話をしながら私たちはレストランがある方に向かって歩いて行く。