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妨害の行方⑭

 


「コーネリアちゃん……」



「お父様、私はもう逃げません。 お兄様に任せていたらこのリンデル家は潰されます。 騙されてるとも知らずにその言葉を信じやってはいけない行動をするお兄様はリンデル家の当主にはなれません」




私には良くわからない話だけど、一人の意見だけを聞いてそれを正しいと判断する人は上に立つことは無理ってことだよね。

色々な人の話を聞いて自分でも調べてそれで判断するのが上に立たないとしても普通だろうし。


お兄さんは思ってもいなかったコーネリアちゃんの言葉に呆然としている。




「コーネリア、どうしてそんなことを言うんだい? 俺の知ってるコーネリアはそんな子じゃ……」



「お兄様が当主になるのが一番良いと思ってから今までは素直に聞いていただけですわ。 しかし、この度のアヤミさんに対する行動は間違った行動だと思いました。 だから、です」



「そんな……」




お兄さんはコーネリアちゃんの様子にショックを受けてるみたい。

今まで反抗しなかったコーネリアちゃんが自分に反抗してきてショックなのかもしれないけど、コーネリアちゃんはお兄さんに反抗してでも自分自身の信念を貫こうとしてるんだ。


最終的な判断をするのはコーネリアちゃんのお父さんだけど。




「コーネリアの意思はわかったよ」



「父さん!? どうして……コーネリアはただ婚約破棄されて混乱してるだけなんだよ! リンデル家の当主は俺だろ?」



「俺の跡をに任せるかはまだ決めてないよ。 コーネリアがリヒトに遠慮しているみたいだったからリヒトに任せようかと考えていたが、今回の件だけでなく他の件もあったからまだ発表はしてないんだ」




え? お兄さんって他にも何かやっちゃってんの?

まあ、思い込みが激しいってか人の話を聞かない人は向いてないだろしね。


貴族の当主とか凄くめんどそうだと思うんだけど……。




「そんなっ」



「コーネリア、何なら婚約をまたしてやってもいいぞ。 アイリーンを虐めたことは今でも許されないが、当主になるのなら俺の様な優秀な夫が必要だろう。 もちろん、アイリーンを第二夫人にするからな」




ショックを受けてるお兄さんだけど、信号機くんがずいっと話に入ってきた。

……コーネリアちゃんの話を聞いてなかったのか図々しいことを何か言ってるけど、婚約破棄したかったコーネリアちゃんが信号機くんを選ぶわけないじゃない。




「お断わりします」



「は? 俺の聞き間違いか? この俺が婚約をし直してもいいと言ってるんだぞ?」



「ですから、お断りします。 私はディアス様と婚約したいだなんて思ったことは今まで一度たりともありませんもの。 許して頂くこともありませんので勝手にキャンベルさんと結婚でも何でもして下さい」



 

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