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妨害の行方④

 


「ああ、黒のはお前らも知ってるだろ? 顔は出したことはなかったが黒の破壊者だし」



「え……」




真っ青だった顔がもはや真っ白になっているけど、クロスの正体だけでそこまでなってたらコーネリアちゃんのことを聞いたら倒れちゃうんじゃない?

コーネリアちゃんは貴族ってことをひけらかしてるわけじゃないし、あまり貴族の特権を使わないけど、でも貴族は貴族。


貴族のご令嬢に多分あの態度は不味かったんじゃないかな。




「コーネリア嬢はあのリアス・リンデルの娘だからな」



「……もしや、宰相の……?」




今にも倒れそうというか、ふらふらしてる二人は膝をガクッと折って座り込んでしまった。

お父さんが宰相であるなら有名も有名だよね、クロスといい、コーネリアちゃんといい、周りに恵まれたね。




「はあ……何があったかは知らんがコーネリア嬢がここまで怒ってるなんてお前らが何かしたんだろう」



「ちっ、違うんです! 俺たちは命令されて!」



「そうです! 俺たちは嫌々やってたんです!」




ノリノリで私たちを見下してた気がするんだけど、処分を下されるのを恐れてかレファール隊長さんにしがみついて自己弁護をしてる二人。

でも、命令されてってことはやっぱり誰か私を嫌ってる人が居るのかも……。


全員に好かれるなんてあり得ないから仕方ないのかもしれないけど。




「黒の、コーネリア嬢とその女性と一緒に奥のいつもの部屋に行ってろ。 俺も話を聞いてから行くからな」



「ああ」




しがみついてきてる大の大人二人をひょいっと軽々しく退けるレファール隊長さんの言葉にクロスは頷く。

前にも来たことがあるのか周りの人は気にせずクロスは歩き出した。


私とコーネリアちゃんもそのクロスの後について行く。




「本当に信じられません! 仮にも警備隊の者が嫌がらせにも加担してるとは……!」



「コーネリアちゃんはレファール隊長さんのこと知ってるの?」




まだぷりぷり怒っているコーネリアちゃんにさっき気になったことを聞いてみる。

さっき”グェンおじ様”って言ってたから知り合いではあるんだろうけど。




「グェンおじ様は父と学園の同級生で私が幼い時から家に顔を見せに来て下さっていたんです。 お兄様もグェンおじ様に稽古をつけてもらって居たりして頭が上がらないのですよ」




……あー、あの過保護なお兄さんね。

あのお兄さんにも頭が上がらない人なんていたんだ……。




「ここだ」




クロスが開けて入った部屋は書斎みたいな感じで大きな机には書類がたくさん乗ってるのが見える。

隊長さんにもなったら仕事もたくさんあるのにちょっと申し訳ないかも。


 

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