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悪女は婚約破棄をする?⑯

 


パーティーはそのまま何事もなく終わりに近付いてきた。

せっかくダンスを教えてもらったので一曲だけクロスと踊ることになった。


コーネリアちゃんは婚約者が居みれるのに一曲目をレイファと踊ることが出来ないらしく二人で私たちを見てる。




「アヤミ、今日はありがとう」



「いつもは私がクロスにお世話になってるし、これぐらいなら全然いいよ」




旅がすんなり終わったのもクロスが居てくれたからだい、私とアルフだけだとゴブリンにやられて死んじゃってたかもしれない。

私の我儘でアルフが怪我してしまったら後悔してもしきれなかった。


クロスが居てくれて本当によかった。




「アヤミ……」




私を見つめて優しく微笑んでるクロス。

そのクロスの眼差しにドキドキしてる私が居ても仕方ないと思うわけ、だって恋愛経験0だし……。




「……みんな少し俺の話を聞いて欲しい!」




ドキドキしてた気持ちが一瞬でなくなった・声のした方を見れば真ん中に居るのは信号機くんたちと桃色の子。

あー、そう言えば全く会わなかったからすっかり忘れてたけど、信号機くんたちも同じ学園なんだったっけ?


信号機くんの一人は芝居がかったように自身の胸に手を当てた。




「俺たちはここである悪女の告発をしたい」



「みんなも知っての通りここに居るアイリーンはある悪女に虐められてるのに我慢してる可哀想な子だ」



「悪女は自分の醜さから可愛いアイリーンを虐めているんだ」




……何、この茶番。

虐めとかは良くないのはわかるけど、わざわざこんなとこで話す必要あるの?って思うよ。


クロスなんか冷めた目で見てるし。




「コーネリア・リンデル! 貴様の悪事もここまでだ!」



「は?」




何でそこでコーネリアちゃんが出てくるの?


信号機くんたちの話にコーネリアちゃんの方に視線が向く。

コーネリアちゃんは小さくため息をつくと無表情で信号機くんたちを見てるけど……美人の無表情ってちょっと怖いね。




「私が何か?」



「惚けるのか? 貴様が可愛いアイリーンを妬んで取り巻きを使って虐めたことはすでに分かってる!」



「女の嫉妬は醜いな?」




確かに桃色の子は可愛い顔してるけど、コーネリアちゃんのが美人なんだから妬む必要なくない?

しかも、取り巻きって……コーネリアちゃんは学園終わったらいつもすぐにお店で働いてくれてたんだからそんな虐めなんてするわけないじゃん。




「私はそんなことするほど暇ではありません」



「ふん、貴様みたいな女を婚約者にしていたなんてディアス家の恥だ。 今ここで貴様との婚約を破棄させてもらう!」




え? 婚約破棄ってそんな簡単に決められることなの?

コーネリアちゃんの体が小さく震えてるのが遠くからでもわかった。



 

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