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内緒話は密室で⑦

 


「わかった、でも約束して欲しいことがあるの」



「約束……?」



「うん、復讐が終わったらまたシフォンに来て欲しい。 従業員としてじゃなくてもいい、ただのお客さんとでもいいから顔を見せて?」




リーフィはきょとんとしたような表情をしたいたけど、次第にその大きな目には涙が溜まってくる。

溜まった涙はポロポロとまた溢れていき、リーフィはぎゅっと私に抱き着いてきた。




「……わかりましたわ、お姉様。 私は何があっても絶対にお姉様のとこに戻ります」




肩が濡れてる感じがするけど私は何も言わずにリーフィを優しく抱き締める。

リーフィとキースの考えを否定する人はたくさん居るでしょ、……復讐は無駄だ、未来だけ見て過去は忘れろ、なんて二人の気持ちも考えずに言う人も居るでしょう。


でも、私だけは何があってもリーフィとキースの味方だから。



まだ辛いこともたくさんあるだろうし、傷つくこともあるだろうし、そんな時はいつでも帰って来ていいから 私たち(リーフィとキース)の家に。

私はいつでも二人の帰りを待ってるからさ。







_______________________________________________





「アヤミ、復讐が終わればまた会いに行くからな」



「駄目兄貴が行かなくても私は絶対に会いに行きますわ」




リーフィとキースを見送る為に私たちは一回宿の外に出た。

一日に何回も泣いたせいで目が痛々しいことになってるけど、私の手を握り真剣な表情をしてるリーフィ。

会いに来てほしいけど無理はしないでほしいかな。


怪我無く元気で居てくれるのが一番だよ。




「うん、またね!」




リーフィは名残惜しそうにしながらもキースと一緒に人混みの中に消えた行った。

……寂しいけど、これで二人と最後の訳じゃないからね。




「さて、二人には会えたし、もう王国に帰ろうか」




皇帝になる皇子がどの人かわからないけど、戦争にはなりそうだから巻き込まれないようにさっさと帰りたい。

戦争も止めれたら止めたかったけども私にはこれ以上無理そうだし、レイファに皇帝になってもらったら止めれそうってのはあるけどその前にレイファが暗殺されそうで危ないからね。

身の危険があるならそこまでは無理に言えないよ。




「うん!」



「そうだな」



「いやー、帝国出るのは初めてっすねー!」




……何か声が一人分多く聞こえたんだけど。

アルフの隣には当たり前かのような顔をしてるレイファが居る。




「もしかして、王国に行くの?」



「もちろん! 現実って分かったらこんな危ない国に一分一秒でも居たくないっすからね」




それは分からなくもないけど……。





「アヤミに迷惑かけたら俺が殺すぞ」



「賑やかになるねー」





……平穏な生活が戻ってくるかと思ってたけどそれは無理かも。



 

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