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第三皇子⑨

 


「他の案を考えないとね……」



「あ、それなら俺に良い案ありますよっ!」




皇帝になってもらうのは無理そうなので考えているとにこにこと笑顔で手を挙げてる。

どんな案か分からないけど、一度聞いてみようかな。


帝国に住んでたからこその案が出るかもしれないし。




「何ですか?」



「帝国の印と奴隷の印を消したらいいんっすよ!」



「無理だ、どんな治療をしようともあれは消えない」




皇子の提案に忌々しそうなクロスだけど、今までも消そうとしたことあるんだね。

そりゃ、あんな印があったら消したくなる気持ちは分かるかも。




「大丈夫! 実体験したんで!!」




きょとんとした表情をした皇子だったけど、サムズアップをするといきなり服を脱ぎだした。

その瞬間、私の目はクロスによって塞がれたけど。




「は?」



「んん?」




少し経てばクロスのあり得ないと言わんばかりの声とアルフの不思議そうな声が聞こえた。

私は目を塞がれたままなので何も確認出来てないけどね。


手を放してほしいのでクロスの腕を叩いて訴えるけど特に何も反応しない。




「アルフ、確認してくれ」



「うん」




見えてないけど皇子の体には本当に印がないのかもしれない。

クロスが驚いているから皇子であっても印はあるっぽいし、何か消せる方法があるのかも。




「ちょっ、そこまで見るのかよ!」



「んー、どこにもないよ?」




……ごそごそと服の音が聞こえるだけって何だかえっちな感じがするのは私だけだろうか。

いやいや、そんなことは考えるのはよそう。




「本当に消す方法があるのか?」




確認し終わったのかクロスがやっと手を放してくれた。

皇子はもう服を着てるので大人しくソファーに座っている、……裸なんて見たくないからよかったけど。


でも、クロスがどんなに頑張っても消えなかった印をどうやって消したんだろう?

この皇子が偽物ってオチはないよね??




「ここが夢だって思ってたから疑問にも思ってなかったっすけど、俺ってば女神に会ったことあるんです!」




また女神様?

相田さんも会ったのは神様じゃなくて女神様って言ってたよね、まあ……神様でも女神様でもどっちでも変わりはないからいいか。




「もしかして、能力もらったんですか?」



「あー、やっぱわかります? そう、俺が貰ったのはどんな怪我でも治せる絶対治癒っす! あの印も焼印なんで怪我の一部に入るみたいで綺麗さっぱりなくなるんですよねー!」




どんな怪我でもってのはいいね。

ファンタジー小説みたいに回復魔法ってのはないみたいだから、バレたらヤバそうな感じはあるけど。




「制約とかないの?」



「制約とかはないっすね。 ただ、魔法みたいに魔力使ってるみたいで一日に何十回も使えるわけじゃないです」



 

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